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レイナとアイシェと相談事

「祝勝会のケーキ、大盛況でしたね」

「ね。よかったよかった」


 祝勝会は無事に終わった、ケーキは料理長に丸投げしたけど盛況だったので成功だろう。

 で、今は我が家……は無いので、アイシェの家族の為に建てた家の一室でアイシェとお喋りだ。


「それと、その、レイナさん。話は変わるのですが……」

「ん? なぁに?」


 なんだろう、言いにくいことでもあるのかな。なんだろうね?


「レイナさんの好みのタイプってどんな方ですか?」

「おぉ??」


 私の好みのタイプ? 何の……って、多分人……だよね?


「好みのタイプかぁ。可愛い系かなあ」

「可愛い男性、ですか?」

「ん。いや、可愛い女の子」

「へ?」

「ん?」


 アイシェが疑問形で返すものだから、私も同じく返してしまった。

 まあ、うん、こうなるよね。普通好みのタイプを聞かれたら『異性』なんだろうから。


「れ、レイナさんってそうなんですか」

「というより、男性好きになったことないし。どうせならかわいい子がいいかなぁと」

「つまり、恋愛経験がないから、ですか?」

「まあ、そだね」


 好みの異性を聞かれてもわからないけど、好みの同性なら間違いなく可愛い系だ。


「そ、そうなんですね、ハイエルフのレイナさんなら経験あるかと思ったのですが……」

「あー……長くは生きてるけど、経験ないなぁ」


 とは言ったけど、経験無いのは本当だが、長生きは嘘だ。

 まだまだ内面的には20歳くらいだ。


「実は、その、ですね」

「ん?」


 私は一応、どうしたの? って感じで聞いておく。

 まあ、この先の展開なんて、未来視するまでもない。


「サロスに、告白されまして」

「おー」


 まあ、そういう話かなぁとは思った。でも、そうかぁ、ついにかぁ。


「それで、どうしたらいいのかな、と」

「どうしたらっていうか、好きなの?」

「えっと……わからないです、嫌いではないのは確かですが」

「ふうむ」


 なるほど、好きとまではいかない感じなんだろうか。あるいは自分の気持ちに整理がつかず、とか、気づいてないとか。


「サロスからの好意は嬉しい?」

「え。そ、うですね。まあ、嬉しいですが」

「そっかあ」


 それなら付き合うくらいならいいんじゃないかなあとは思うけど。この世界の恋愛基準がわからないしなぁ。付き合うのがそのまま結婚に結びついてたら簡単にはいかない。


「とりあえず交際してみて、楽しいとか、幸せなら継続という手を取るのは無し?」

「それって、試すってことですか?」

「まあ、そうね」

「サロスの好意に甘えて、そういう手を取るのは失礼では……」

「お」


 そこまで考えてあげるなんて、優しい子だなぁ。

 でも、そういうことを考えるって時点で、好きっていう気持ち、あるんじゃないかな。


「そこまでサロスのことを思えるなら、好きなんじゃない?」

「そう、なんでしょうか」

「まあ、そこはアイシェの気持ちだから、私にはそう見える、程度しか言えないけどね」

「はあ」


 なんとも釈然としないというか、腑に落ちない様子のアイシェ。

 まあ、恋心ってそんなものかもね?


「さて、返事はいつまでとかある?」

「無いです」

「そか、じゃあデートしてみたら?」

「でえと?」


 おっと、この横文字も通じないのか。まいったね。


「二人でお出かけして、楽しく遊んだり、食事したり、買い物したりして、仲を深めたり、確かめたりすることだよ」

「な、なるほど」


 私の提案にアイシェは悩む。結構長いこと、悩んだ末。


「……わかりました、それで行こうと思います」

「おぉ」


 よかったねサロス、デートまでは行けたようだよ。


「それで、何かでえとでする前準備ってありますか?」

「いっぱいあるよ。例えば――」


 こうして、私とアイシェは未だサロスに伝えていないデートのことについて作戦を練り。

 後日、サロスにお出かけの件を伝えることにして、一日を終えるのであった。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

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