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第78話 ネガティ部最大のピンチ

 や、ヤバい、実にヤバいっ!!


 まさか、ネガティ部が『四大茶部』から除名される最有力候補になってしまうとは……


 別に除名される事が問題じゃないんだっ!! 

『四大茶部』なんて俺からすればどうでも良い事なんだよ。ただ、外れたら部費の40万円を返却しなくちゃいけないのが問題なんだ!!


 どう考えてもうちの部でアルバイトをしているのは俺だけだし……


 だからといって俺が部費を返却できる訳でも無い……ってか俺がそこまでする義理も本当は無いけどな。


 う―――ん……でもどうすれば良いんだ。

 何か言い逃れできる方法は無いか!?

 こらっ、一矢よく考えろ!! 

 お前の少ない脳みそをフル回転させるんだ!!


「どうしたんだい、越智子君と布津野君? さっきから2人でヒソヒソ話をしているかと思えば、今度は二人共ダンマリだな……」


「お2人共、ネガティ部が『四大茶部』から除名されると思い心配しているんじゃないの? でもまだ確定ではないから心配するのはまだ早いと思いますよ」


「そうだ。卯馬ううま副会長の言う通りだ。君達が『ネガティ部』として何か活躍、もしくは学園に貢献している事があれば私は『エグゼクティ部』からの要求を断っても良いとは思っている」


 活躍、貢献と言われてもだなぁ……

 そ、そ、そんなの……


 ある訳ねぇじゃんかっ!!


「アワアワ……」


 マズい!! 美代部長がアワアワ言い出したぞ。これは倒れてしまう前触れだ。

 うーん、何とかしなければ……先ずは俺達が日頃、部活でしている事を思い出してみようか……


 高級テーブルで高級茶器を持ちながらお茶を飲んで……クソッ、何が高級だ……


 そ、それでもってみんなの愚痴を聞いたり、悩み事を聞いたり、そしてあまりに何じゃそっりゃという内容には俺が突っ込んだり……そういえば最初の頃よりもみんな笑顔で話をする様になったよなぁ……子龍先輩の首の角度も俺の前では『三十五度』くらいになってきたし……



 ……んっ? ま、待てよ。


 現在、活躍や学園に貢献している事だけが真の部活動なのか?

 部活動の本来の目的って、そんな事なのか!?


 いや、違うだろう!! 

 それだけじゃ無いはずだ!!



「海藤会長、ちょっといいですか?」


「ん? どうしたんだい布津野君」


「ひ、一矢君……?」


 美代部長が心配そうな顔をしながら俺を見ているぞ。美代部長、大丈夫です。俺に任せてください的なウィンクでもしておこう。パチリ……


「え?」


 ポッ♡


 み、美代部長、何故顔を真っ赤にするんですか!?


「布津野君、私に何か言いたい事があるんじゃないのかい?」


「え? あ、はいそうでした!! う、うちの部は確かに他の部とは違って、今は何も活躍も貢献もしていません。しかし将来的に世の中の役に立つ『人材育成』をやっています。なので『ネガティ部』という部活は他の部活と違い『先行投資』みたいなものだと考えて頂きたいです!!」


「『人材育成』……『先行投資』か……ふーん、それは面白い話しだね。それでは詳しく聞かせてもらおうじゃないか……」


「ほぉぉ、アタシもその話には興味があるな。是非聞きたいねぇ」


「はい、有難うございます。うちの部は皆さんもご存じの通り、美代部長を始め全員が『ネガティブな性格』の集まりです……」


「という事は、君もそうなのかい?」


「い、いえ。俺は『ネガティブな性格』ではありません。たまたま流れで入部しただけですが、その『ネガティブな性格』じゃない『普通の性格』いや『普通』では無いですが、こんな俺だからこそ余計に分かった事があるんです」


「ほぉぉ、何が分かったというのかな?」


「ネガティ部の人達は人一倍、優しくて繊細で思いやりがあって人の痛みが分かって尚且つ勉強も出来て美男美女揃い……」


「ひ、一矢君……そんなに褒められると凄く恥ずかしいです……」


 いや今は照れてる場合じゃないですよ美代部長!!


「唯一、ネガティ部部員達に足らないものは『コミュニケーション能力』だけなだと思います!! 『協調性が無い』という言い方もできるかもしれません。しかしこんなに凄い人達がもし『コミュニケーション能力』まで身に付けたとしたら、こんな凄い人達が世の中に出たとしたら、どう考えても『最強』だと思いませんか!? 学園どころか社会に貢献すると思いませんか?」


 そうなんだ。うちの部員達は皆、凄い人達ばかりなんだよ。


「まぁ、そうだな。君の言う通り『最強』かもしれないな」


「そうなんです!! だから20数年前にこの学園に『ネガティ部』が創部されたんだと俺は思うようになったんです。それで今までのネガティ部部員OB達も部活動の中で少しずつ『コミュニケーション能力』を身に付けていき、そして世の中に出て行っているはずなんです!! きっと俺達の先輩達は現在、色々な方面で活躍しているんじゃないですか? その代表格が『初代ネガティ部部長』の名染伊学園長だと思うのですがいかがでしょうか!?」


「そうだね。君の言う事には一理あるな……」


「そうなる可能性を感じて、当時『ポジティ部部長』だった俺の親父が『ネガティ部』を創り『初代ネガティ部副部長』も兼任したんだと思うんです!!」


「え? 布津野君……今なんて……」


「 「 「 「 「え――――――――――――――――――――――――っ!!??」 」 」 」 」


 な、何んだ!?


 俺、皆さんがそんなに驚く様な話をしたのか!?


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