第103話 よくあるオチだな!
「さぁ、皆さん。お疲れでしょう。少しお部屋で休憩して頂いてから昼食と致しましょう!」
「あっ! あんたはサングラスのヒトっ!!」
「ハッハッハッハ!! 布津野君、君は見たまんまを口にする人なんだね。そうそう、俺は『エグゼクティ部』の中でサングラスが一番似合う男、そしてサングラスをこよなく愛する男でお馴染みの『斬麻伊贅太』だ。以後、お見知りおきを……」
うわぁ〜また変な人が現れたぞ!!
それにいつからお馴染みになったんだよ!?
そしてメイドの次は『執事』かよ!!
「もしかして、『エグゼクティ部』の人、全員この別荘に来てるんじゃないでしょうね!?」
せっかくの夏合宿に『エグゼクティ部部員』が8人もいたら、たまったもんじゃないぜっ!!
「いや、全員ではないよ。男子はあと2人だけ来ているけどね。残りの男子2人は生徒会の『書記』と『会計』も兼務している2年生でさ、夏休みも生徒会としての仕事が沢山あるということで別荘に来る暇が無いらしいよ」
「えっ、そうだったんですか? それは驚きました。まさか2人も『エグゼクティ部』と『生徒会』を兼任しているなんて」
でも、残り6名の『エグゼクティ部部員』がこの別荘にはいるってことだよな!?
過半数以上が来てるじゃないか!!
「そそそれじゃあ、あの『恐竜』みたいな人と『後ろ髪をくくった』人が生徒会役員さんなんですかね?」
「ハハハ、それはないよ。あの2人が生徒会なんてするはずないじゃないか。 その2人以外の全然目立たなくて何の取り柄も無い『スカ』みたいな2人が生徒会役員さっ!!」
斬麻伊先輩、あんた、サラッとめちゃくちゃ失礼な事を言う人だなっ!?
ルイルイと良い勝負ができるんじゃないのか!?
でも待てよ!!
って事は、あの『恐竜』みたいな人と『後ろ髪くくった人』もこの別荘のどこかに居るってことだよな!?
何故、よりによって『エグゼクティ部』の濃いキャラの人達ばかりがここに集まるんだよ!?
はぁぁぁ……先が思いやられるぜ……
「お―――い、一矢君! 早く部屋においでよ!! 凄い豪華な部屋だよ!!」
「あっ、子龍先輩、分かりました。すぐに行きます!!」
「布津野君、昼食の用意が出来たら呼びに行くから、それまではゆっくりしていてくれ」
「あ、はい……有難うございます!!」
意外と、この斬麻伊先輩は見た目よりも良い人なのか?
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「ま、舞奈ちゃん大丈夫ですか?」
「う、うん大丈夫……美代お姉ちゃん有難う。そしてゴメンね……」
「べ、別に舞奈ちゃんは何も謝るような事はしていませんよ……」
「で、でも別荘に着くなり車酔いなんかしてしまっちゃったし……美代お姉ちゃんや皆さんにとっても迷惑をかけてしまったから……せっかくの『夏合宿』初日から皆さんに不快な思いをさせてしまったんじゃ無いかと思うと……私、皆さんに合わせる顔が無いわ……」
「大丈夫ですよ。そんな事で皆さん不快になんてなりませんから。皆さん、とても優しい人達ばかりなんですし……それよりも私の方こそ、いつも部長らしい事が全然出来ていないのに一矢君中心にこんな『ブス』で『ドジ』で『ノロマ』な私の為に思い出作りとして、こんな素敵な『夏合宿』を企画してくださって本当に嬉しくて、嬉しくて、死にそうなくらい嬉しくて……うぅっ……」
「こらっ、二人共!! 何を2人して『ネガティブ』な話をしているのですか? まぁ、『ネガティ部』だから仕方ないんだけど……でもせっかくの『夏合宿』だし、楽しい会話をしないと。やはり、2人共同じ血が流れているから会話がドンドン暗くなっていきそうですね。だから美代部長、美代部長は私と同じ部屋で舞奈ちゃんはテルマと同じ部屋の方が良いんじゃないですか?」
「菜弥美ちゃん、お気遣いくださいましてあ、有難うございます。でも私は舞奈ちゃんと同じ部屋が良いんです。舞奈ちゃんと2人きりでお話し出来るなんて何年振りかの事ですので……」
「そ、そうなんです!! 私も美代お姉ちゃんとゆっくりお話がしたいんです!! 家の事情でなかなか2人でお話する機会が無かったので今回は美代お姉ちゃんとここ数年出来なかったお話を沢山する事も私の楽しみの一つなんです……」
「ハイハイ、分りました。2人の気持ちは良く分かりました。それじゃ、あまり暗く落ち込む様な事にだけならないよう気を付けてくださいね。それと昼食後は皆で海に行きましょう。ここの別荘にはプライベートビーチがあるらしいんですよ!! 2人共ちゃんと水着は忘れずに持って来てますよね!?」
「はい、勿論持って来てますよ!!」
「あ、はい……一応持って来てはいますが……」
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あれ?
子龍先輩いないぞ。
さっき俺を呼びに来たばっかりなのに……ん?
ベッドに誰かいるぞ。
あ、子龍先輩布団に入っているのか!?
眠りにつくのが早すぎないか?
もう寝息が聞こえているし……
まぁ、今日はさすがに疲れたよな。運転初心者ルイルイの暴走運転に恐怖を長時間感じ、最後には舞奈は車酔い……そして別荘にやっと着いたと思ったら、まさかのメイド姿の『エグゼクティ部女子』のお出迎え……で、俺に至っては執事姿の斬麻伊先輩にも遭遇しているしな!!
残りの2人に会うのも時間の問題だもんな。
あの『恐竜先輩』に会った時、俺はビビらずに対応できるのだろうか??
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「う~ん、一矢君遅いな~せっかく2人でトランプでもしようかと思っていたのにな~もう一度、呼びにいったほうがいいのかな……」
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「テルマお待たせ。あの2人、同じ部屋が良いみたいよ」
「ふ―ん、そうなんだ。でも良かったわ。私も出来る事なら菜弥美と同じ部屋の方が良いしさ……はっ!? べべべ別に菜弥美が好きとかじゃ無いからね!! 同い年の女子の方が話題も合うと思ってさ……ブツブツブツ……」
「テ、テルマ……グスンッ……」
「でも本当は菜弥美より、一矢君と同じ部屋の方が良かったんだけどね(ポッ)」
「テテテテルマ!! 最初のセリフを聞いて、私感動して泣きそうになってあんたを抱きしめそうになったのに後半のセリフで我に返ったわ!! やはりあんたは『危険な女』だわ!! そして一矢君がよく言ってる『小悪魔天使』よっ!!」
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しかし、子龍先輩、気持ち良さそうに寝ているよなぁ……
あっ、そういえば、子龍先輩は寝ている時の顔の角度はどうなっているんだろう?
仰向けだったら、顔はいつも通りの『右向け右』かな?
じゃぁ、身体が横に向いたら顔は一体どうなるんだ?
やはり顔だけ打つ伏せになるのか?
それじゃぁ、呼吸が苦しくなるよな! あぁ、めちゃくちゃ気になるぜっ!!
よし!!
布団をめくって顔の角度を確認しよう!!
そして寝顔の写メを撮って後で皆さんに見せて子龍先輩をからかってやろう。
……できれば顔だけ打つ伏せ希望なんだけどなぁ……
ス―――ッ……
子龍先輩、男のクセにやけに寝息が女子っぽいな。
ん??
……
あ―――っ!!??
「う~ん……だ、誰だ~?」
「ルルル、ルイルイじゃねぇかっ!!?? ってうか、ここはルイルイの部屋だったのか―――っ!! っていうか、ラブコメによくある『オチ』じゃないか——————ッ!!!!」




