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第99話 夏合宿当日の朝

 【夏合宿当日の朝、名染伊太学園校門付近】


 遂に……遂に待ちに待った夏合宿だーっ!!

 めちゃくちゃ楽しみだなぁ。一体どんな合宿になるんだろう?


 あんなことや、こんなことや……イヤイヤイヤッ、俺は何を想像しているんだ!?


 ん? 校門前に美代部長がいるぞ。美代部長も俺と同じでワクワクしているのかな?



「美代部長、おはようございます!!」


「お、おはようございます一矢君。昨夜はよく眠れましたか?」


「ハハハ、そうですね。いつになく、よく眠れましたよ」


 昨夜だけは珍しく誰からもメールがなかったから、よく眠れたなんてさすがに言えないな。


 しかし……久しぶりに美代部長の私服姿を見たけど、なんか残念な服装だよなぁ……菜弥美先輩あたりが服をチョイスしてあげた方が良かったんじゃないのか?


 でも服装はアレでもやっぱ、スタイルは抜群なんだよなぁ……


「2人共〜おっはよ~っ!!」


「お、おはようございます。菜弥美先輩、今日はなんか朝からテンション高いですね!?」


 今、菜弥美先輩の事を考えた瞬間に現れたから、ビックリしたぜっ!!


「ハハハ、そりゃあそうでしょう!? だって今日は私にとって、生まれて初めての夏合宿なんだからね!! 興奮し過ぎて昨夜はほとんど眠れなかったわ!! だから一矢君にメールをしようかどうしようかめちゃくちゃ悩んでいる内に、いつの間にか眠ってしまったんだけど……」


 やはり、そんな事でも悩むですね!?


 でもまぁ、俺も菜弥美先輩と同じで生まれて初めての夏合宿だから気持ちはよーく分かるけど。


「んで、今日はいつもみたいに髪型がポニーテールじゃないですが、何か理由とかあるんですか?」


 朝、ポニーテールにする時間が無かったのかな?


「えっ? べべべ別に理由なんて無いわよ!! 一矢君に「いつもと髪型が違いますん?」ってふれて欲しいとか、そういうのは絶対に無いからっ!!」


 はいはい…


 本当は俺に髪型をふれて欲しかったんですよね?

 菜弥美先輩は日頃、少し男っぽい所があるけど、たまに乙女らしい所を見せるのところがギャップがあって可愛らしいんだよなぁ……


「菜弥美先輩はポニーテールも良く似合ってますけど、今日の少しウェーブのかかったロングヘアもとても似合ってますよ!! とても可愛らしいです!!」


「かかか可愛らしいなんて!! ひひひ一矢君、君はなんてはしたない事を言うの!?」


 どこがはしたないんだよ?


 ハハハ、菜弥美先輩、マジで恥ずかしがってるな。でもいくら恥ずかしいからといって、そんなに自分の旅行バックを振り回していたら、めちゃくちゃ危ないですから!!


「菜弥美先輩、あぶな……!?」


 バシィッ!!!!


「ウギャ―――――――――ッ!! イッテェ~ッ!!」


「あーっ、子龍先輩!!」


 あちゃ~菜弥美先輩の旅行バックが、子龍先輩の顔面にヒットしてしまったぞ。だから言わんこっちゃない……


「ご、ゴメンなさい子龍!! だ、大丈夫!?」


「ッツーッ……ぼ、僕は大丈夫……だよ」


 いや、鼻血出てますけど。マジで大丈夫なのか?


「し、しかし、菜弥美は何で朝から旅行バックを振り回してたんだい?」


「えっ? そ、それは……べべ別に何でも無いわよ!! 私の髪型を一矢君が褒めてくれて、それが嬉しくて嬉しさのあまりに興奮しちゃってバックを振り回した訳では決してないから!!」


 菜弥美先輩、もう理由全部言ってますから!!


「へぇ……そうなんだぁ」


 子龍先輩っ、感想はそれだけかいな!?



「全くぅ……あなた達、朝から騒々しいわね? 近所迷惑よ」


「あ、テルマ先輩、おはようございます!! っていうか、テルマ先輩は逆にドッチボール対決の時と同じで今日は髪をくくっているんですね?」


「ヘッ、変かしら……?」


「全っ然、変じゃないですよ!! ドッチボール対決の時には言い損ないましたけど、髪をくくっているテルマ先輩も、めちゃくちゃ可愛いっすよ!!」


 しまった。勢いでテルマ先輩に『可愛い』なんて言ってしまったぞ。テルマ先輩は可愛いって言われたら不機嫌になる人だというのを忘れていたぞ。


「ひっ、ひひひ一矢君!! わわわ私は全然、可愛くなんてないんだからね!!」


 ブンブンブンブン!!


 あぁあー―――っ!?

 テッ、テルマ先輩まで、自分の旅行バックをそんなに振り回したら……


 バシッッ!!!!


「フギャァ――――――――ッ!!!!」


 まっ、またしても子龍先輩の顔面に、旅行バックがこれまた綺麗にヒットしてしまったぞ!!


「し、子龍先輩、マジで大丈夫ですか!? さっきよりも大量の鼻血が出てますよっ!! 今から夏合宿に行くと言うのに……な、なんて不運な人なんだ……ププッ……」マズイ思わず笑ってしまった。


「ううう……ぼ、僕はなんとか大丈夫だけど……でも一矢君、今僕の顔を見て笑っていなかったかい??」


「そそそんな事はないですよ!! まさか顔面に2回も旅行バックが当たるような不運な人を、この俺が……この俺が……わ…笑うはずないじゃないですかっ!! ってプハッ!!」


「思いっきり笑っているよ一矢君!! でも僕の顔を見て君を笑顔にできるのなら僕としては本望だけどね♡」


 この変態イケメン野郎だけは合宿不参加にならねぇかよ!?


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