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俺はここが異世界と思っていたが違うらしい  作者: サー島
第一章-幼年編-
15/21

ここの世界のお姉ちゃんはとても強い

「それで、ノアちゃんこのことお母さんとお父さん言うの?」


沙織とミーシャが帰って二人の背中が見えなくなったころノアの隣にいたカレンがそうつぶやいた。


やっぱ、そこなんだよなー

まだカレン達なら幼いし言葉の戯言としてしかされないが、血のつながる両親だとしても大人にこれを言うことは妥当なことかだよな。

百に一つもないと思うけど病院もしくは研究所に連れていかれたらシャレにならんしな。

うん、平和が一番!

でもないよな本当にあの両親なら、笑い話で終わりそうで逆に怖いよ。

お父さんとか知ったとしても情報独占とかしそうだし。


《はい。心配ないでしょう。子が貴方様なら親も似通うらしいので。しかし、知らぬが仏が妥当かと思います。親に迷惑が掛かるかもしれず、それはもう親不孝ですよ。》


そうだよな。親に両親にはあまり迷惑かけたくないもんなここまで育ててくれた御恩は返しきれないからな。こういうのもお年がゆえってやつかな65歳だし。これは返報性の法則が成り立っているのかも・・・


《はい。それよりカレン様からの質問からもう3秒ほどたっていますが返事しなくていいのですか?そろそろ怪しまれますよ。》


お、おう・・・


「うーーん、もうお姉ちゃんには話しちゃったし話してもいいかなと思っていたけど、あまりこのことを話さねい方がいいと思ってね。だから、話さないよ、まだ、日本で言うと知らぬが仏ってやつ」


よし、これでいいだろう

あまり周りを巻き込むのも忍びないしな。

あ、でも、もうお姉ちゃんとミーシャさんを巻き込むことになったんだな、ははっ、てへっついうっかり・・・

まぁ、決めたことだ。

実際俺も一人で背負っているのも寂しかったし、5歳児だし・・・


《いいえ、わたくし世界による慧眼(アビスアクメン)もついております。今のところは。ボソッ》


そうだったなアビもついていたな、でも最後の方聞き取れなかったが何言ったんだ?


《いいえ。何でもありませんよ。》


でもでも、11歳の子を巻き込むことになったのは、時期尚早だったかなー、色々テンパッてて思考が偏ってたかもな。

その結果に巻き込んでしまったのだからこれはもう守らなあかんことになったな、何もなければその必要もないけど・・・この状況、この立場・・・ぜっったいに何か起こるよな!?しかも、俺とは違う転生者とはもう会ってるし。


「そっかー、話さないんだ、でも、もう私とミーシャは知ってるよね?この意味わかるよね?」


「は、はい。これからの厄介ごとに巻き込まれるかもしれません。本当にごめんなさい。でも、ぼくは転生者だからお姉ちゃん達のことを守らないとね。絶対に」

ノアは転生の事を話してしまったことに素直に謝った。そして、これからを守ることを誓った。


その時


カレンはノアのことをギュッと抱きしめた。


「私こそ、私こそごめんね、ノアちゃん気づいてやれなくて寂しかったよね。ずっと一人で考え、悩んでたんだよね。ありがとう話してくれて私を頼ってくれてありがとう。でも、一つ訂正させてもらうよ!」


ん?んんーーん!?


「私だってノアちゃんのことを守るよ!なんだってお姉ちゃんなんだから、お姉ちゃんは弟を守ることは義務なんだからね。これからも弟らしく甘えてもいいんだよ!泥船に乗ったつもりで構えていいんだよ!」


「泥船って・・まぁ、お姉ちゃんらしいかな、まさかそんな言葉が出てくるとは思わなかったよ。あれ?なんか目頭が・・・・・・・お姉ちゃん・・あり、がとう・・・お姉ちゃんがお姉ちゃんで良かった・・・本当にありがとう、グスッ・・」


ノアは精神年齢の年甲斐もなく涙が自然と出ていた。


「本当の事を伝えてくれてありがとう・・・ノア」

とカレンは言い抱きしめていてくれた。


「ほらっ!もうご飯だから席ついて!!三人ともーー!」

家のどこにでもその言葉が聞こえるような声で彼らの母であるクレアが言った。


それを聞いた二人は最後にギュッと力強く再度抱きしめた後離れて


「リビングに、行こうか」


「うん!お姉ちゃん!」

そうしたらノアの涙もこれまた自然と引いていきそれとは反対に笑顔を見せてその言葉に頷いた。



《あらあら貴方様ったらその御歳でかわいいことを人間の記憶の共有、感情の共有は素晴らしいものですね共有してからが言えることも増えてくもんです。わたくしみたいにね、ふふっ、これならわたくしが必要のないような日も――――いいえまだよしましょう。》

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