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現実と理想
朝になったら、晴れた空が見たい。
雨ばかり続くわけじゃないよ、となぐさめてくれるような空が見たい。
そうしたら、今度は思いっきり泣いてやる。
こんな時のなぐさめすら、お天気だけなんて我ながらむなしいけれども、晴れた空に向かって思いっきりバカヤローって言いたい。毎日雨を降らせやがって大っ嫌いって、空に言いたい。もっと優しくしてよって文句を言いたい。
ふと、晴れた空を見たら本当に泣くかもなぁと思った。
大雨では泣けないけれども、全てを受け止めてくれるような青空を見たら泣いてしまうかもなぁと思った。
もし、明日晴れたら、とりあえず本気で空に文句を言おう。
そう、思いっきり愚痴を言おう。
きっと空は何も言わないけれども、私は下等生物だから思いっきり文句を言うんだ。
こんな夜は、本当に朝日が恋しいと美弥子は思った。
明るい空が見たかった。