始まりはいつも終わりの後にやってくる
書くのは初めてに近いです。お暇があればぜひ読んで見てください。お暇があればで、結構ですから!
けたたましいサイレンの音が鳴り響く。
ドカン!
そう遠くない場所で爆発音がした。
「ここも、じきに占拠されます!危険です!我々も避難しましょう!」
額に汗をにじませた側近の1人が提言する。
どうしてこうなった。
何かがいけなかったから?
何かってなんだ?
何がいけなかったというんだ。
わからない
わからないわからないわからない………。
「長官!!」
側近が決断を促す。
「わかった」
私は意を決して避難を始めた。
他の職員達は先に避難させ、残るは私たちだけだ。
長官室の戸を開け、先に進む。
側近の後ろについて行く。
長官室前に続く通路をまっすぐ進み、右折し、左折すれば、非常口に出られる。
「なにっ!?」
先頭を歩いていた護衛官の1人が、通路を右折した途端、声とともに倒れた。倒れた護衛官の目は見開かれたまま動かない。眉間には銃弾が撃ち込まれた跡があった。
残りの私を含めた3人は、通路の角から上体だけがばったり倒れてきた護衛官を見て察した。
もう、助からない。
角の向こう側には銃を構えた兵士が、おそらく複数人いるのだろう。角の向こう側に姿を現せば、全身を隈なく撃ち抜かれるだろう。
選択する余地も選択肢もなく、私は絶望した。
そして、次の瞬間、角の向こうから1人の兵服を着た男が現れた。
お、お前は………!?
そして、私は死んだ。