アメリカ大陸
原則、シグマ帝国は地球人一般人の前には姿を現さない方針で地球支配をする方針であったが、普通に地球人の前に姿を現して神々として支配する地域もあった。
アメリカ大陸が典型例であった。
そのため、ユーラシア大陸とは明らかに方針が異なっていたので、特にヨーロッパでは、後に聖書の世界観によって、地球が平らなことを人々の心に植え付け、海に果てがあるように思わせ、アメリカ大陸には向かわせないという策略が必要になったのである。
インドあたりでは、地球人がアメリカ大陸まで向かう可能性が低かったので、シグマ帝国軍の地球人との接触についての規律は比較的甘かった。
史実によると、古代ローマかギリシャの段階で、すでに地球が丸いことが分かっているのである。
アメリカ大陸では、普通に地球人の前に、シグマ帝国軍人達が宇宙船に乗ってやってきて、彼らの文明レベルの生活を地球上で楽しんだ。
ユーラシア大陸では、支配者として送り込まれるのは地球人と格好の似たシグマ帝国の先進地域の星の将校であったが、彼らは地球人支配者と何ら変わらぬ遅れた文明生活をしなければならない規律があったので苦痛であった。
時々休暇をとって、先進文明生活をしないと不満が噴出するのを恐れたシグマ帝国軍は、アメリカ大陸では、先進文明を謳歌できる方針にした。
それも、ユーラシア大陸の文明が発達し、大航海時代になる前の時代あたりになると、シグマ帝国も、アメリカ大陸から姿及び形跡を消すことにした。
史実によると、インカ帝国は、「神々はそのうち戻ってくるぞ」というような話を信じ、スペイン軍を神々が戻ってきたと勘違いして負けたようなのである。
つづく