性自認?2
一度、間違って削除してしまったものを再投稿。
どうも。
迷走中の三十前、秀一です。
前回、『性自認?』にて、いろんなお話をさせていただきました。主に僕の混乱っぷりですけれど。ビアン属性からはじまって、現在の僕の状況や過去の振り返り。果てはオートガイネフィリア(自己女性化愛好症)に当てはめて、これは違うなぁという結論まで出しましたね。
オートガイネフィリアとは性自認が男で、女性化した自身へ性欲が向くという内容でしたが、性欲は僕自身に向いていないという観点からの否定でした。愛してるから結婚したわけですし、女性化にしたって、たとえそうなったとしても、僕はそこらへんのおばさんで満足ですからね。絶対に美人がいいというわけではない点からも否定ができます。そりゃあ、なれればそれがいいですけれど、それよりも一般に溶け込むことの方が重要ですね。フツーが一番です、フツーが。フツーなんてありえませんけれどね。
復習終了。
さて。
ちらっとお話に出した『クロスドレッサー』、『トランスベスタイト』ですが、これは人によって定義はまちまちです。オートガイネフィリアも定義づけがあやふやなのですが、この二つは似て非なるものとする人もいれば、全く同じものとする人もいる、なんとも説明し辛い用語です。
それでもあえて説明するならば、『異性装者』です。トランスベスタイトは学術的な用語で、そのニュアンスを嫌った人がクロスドレッサーという言葉を作ったことから、クロスドレッサーがより上品な言葉なのかもしれませんね。性自認は、うーん……。様々なようです。身体的な性別と同じ性自認の方もいらっしゃれば、身体的な性別と違う性自認の方もいらっしゃるようで。
つまり。
身体は男性→心は男性。
身体は男性→心は女性。
身体は女性→心は女性。
身体は女性→心は男性。
基本、4種ですね。
基本としたのは、このエッセイを覗いていただいている方の中に、半陰陽の方もいらっしゃるかもしれないと、今、考えたからです。今更ですけどすみません。
んで。
こうした方で。
身体は男性→女性の格好。
身体は女性→男性の格好。
上記がクロスドレッサーとトランスベスタイトに当たるわけです。
そして、こうした方は異性の格好をすることで、精神的に落ち着くことがあるそうです。軽めのGID(性同一性障害)の方は心の性に近い行動をすることで精神的に安定するってことでしょうね。また、性自認が身体と同様の場合、異性装が自慰行為に結びつくかたもいらっしゃるそうです。
服、ねぇ……。
んー。。。
実はユニセックス的なものを好む傾向はあるんですよね。それでも一時期、振り切ってしまえといわんばかりに『夏はタンクトップで筋肉だ!』で過ごしたこともあったのですが、その前やそれ以降はやっぱり肌を隠すことが基本に。「夏なのになんで?」って何度も言われましたけど、肌を見られるのが恥ずかしいんですよ。なんでか。
萌え袖ってありましたよね? あれ、好きでしたね。今も変わらず。あっ、自分が着るという意味でですよ。まぁ……、そんな感じです。憧れみたいなものは確かにありました。正直に告白しましょう。すこしぐらいありましたよ、ええ、自分が不安でたまらなかったですよ。ゲイかもしれないとも思ったこともありましたしね。まぁいいや。そうそう、まぁいいやって、よくないときに使う言葉ですよね。そうです、よくないから悩んでるんですよ。
つまり。
僕はこれに該当する可能性があるわけです。
性自認はひとまず置いといて。
さらにここで追撃を。
現在、MTF(男性から女性)の方の小説を書いています。そういう人って、どんな気持ちなんだろうと考えまして、きちんと書くためには、それはやはり似たような境遇に陥るしかないわけですよ。そこで、「フィールドワークが必要だった」という言い訳を用意しました。これでバッチリ。逃げ道の確保です。ようするに、女性の服の購入に踏み切ったわけです。怖かった。本当、怖かった。
女性の服を着てみた、その結論から言いましょう。
よくわからん。
う~ん……。
初めて着たときは、そうですね。自然と、表情が穏やかになりましたね。落ち着いたんでしょうか? 自慰なんてする気は全くおきず。ふんわりと、座っていましたね。でもすぐに脱ぎました。実家ですから余計怖い。けどあれですね。女性の気持ちが分かったといいますか、なんであれほどダイエットするのかといったら、着たい服を着るためなんですね。よーく、わかりました。痩せようと心に誓いましたよ。
二日目。
再チャレンジです。
昨日の落ち着きはなんだったのだろうかと、突き止めるためにも連日挑戦です。
そうですねぇ。なんていいますか……、当たり前な感じでしたね。嫌悪感も疑問も羞恥心も興奮も何も無く。ショーツ履いてカップ(パッド)入りタンクトップ着て、セーター着て、スカート履いて。「うん、着たね。だから?」みたいな。えぇぇ~、わけわかりませんよ。部屋を歩いてみても、そうですねぇ、フツーってやつです。「別にそれがどうかしたの?」って。ああ、ペニス邪魔だなぁとか思いましたけど、それぐらいです。ショーツがちゃんと履けない。
ついでに。
カミソリでですね、すね毛を剃ってみたんですよ。
するとですね、これがなんと……っ!
服の感触が気持ちいいんです!
どうして今まで知らなかったんだろう。
これなら腕も剃って問題な……、いやいや。
ちょっと待てい。
おかしなことになっとる。
えっと……。
購入時は怖かったですよ。
一応、そのときのドタバタ劇は以下です。
まずは下着類。
これでも元父親。家族の分を購入しにきたんだぜっ、という精神的な気分を作り上げまして、安いディスカウントショップに入りました。目的の地、ワゴンセールの場所はわかっています。なぜなら、妻と子どもと一緒に買い物をした経験があるからです。人の目があまりにも怖く、みんながみんな、注目しているかのような恐怖を感じました。自問自答です。
「俺はこんなことをしてもいいのか? 大丈夫なのか?」
「いいや。やらねばならない。自分を知らなかったから、離婚したかもしれないんだ。このままだったらまた人に迷惑をかけてしまうかもしれない」
「でもこれって……、ねぇ?」
「それでも。自分を知らなきゃいけない。じゃないと自分も人もよくない目に合うぞ! 二の舞はごめんだっ」
「く、くそぅ……ッ!」
嫌な汗が流れ、あっちにうろうろ、こっちにうろうろ。かれこれ店内で一時間以上葛藤しました。しかし、これ以上タイミングを伸ばしてしまえば、夕方に向けてのお客さんが増えてしまうというさらなる恐怖から、購入を決断。1枚100円以下のショーツをさっと取り、カップ付き(パッドが入っている)タンクトップをカゴの中に入れました。ブラとかありえない。だいたい、つけるの面倒。僕は楽をしたいんです。でも店内でどっと流れる汗。よかった。これでひとまず……、なん、だとぉっ!?
けれども試練は続きました。
レジに並ばないといけなかったのです。
苦行でした。こんなに辛いなんて。。。
もちろん。
雑貨屋さんにあるような、コスプレな衣装の選択肢もありました。でも、違うんですよねぇ。あの作ってる感じ。僕の嗜好なのかわかりませんが、できれば一般的な女性が着るような、パンツスタイルが望ましかったんです。20後半ですよ、僕は。しかも170cm後半。大人カジュアルなパンツスタイル一択ですよ。ナチュラルがよかったわけですよ。
と、いうことで。
なんとかミッションをクリアした僕は、今度は古着屋へGO。そこでも1時間の葛藤の末、100円にてスカートを購入。……全く余裕がなくて、近くにあったものを取ったらスカートだったんですよ。レギンスなんてもってのほか。サイズのこともありまして。ああ、痩せろってことでしょうね。わかりましたよ、あと10キロ、痩せてやりますよ。離婚のストレスで太りましたからね。やや肥満状態。目指せウェスト-6cm!
……ん?
あれ?
なんかナチュラルに受け入れてる?
う~ん……。でも怖いから却下。いや、本当。怖いんですよ。なにがなんだかさっぱり。自分の行動にも今になって驚いていますし。「よくやったなぁ」って。「慣れるっていうけれど、無理。女性の服を買うの怖すぎ」と思いました。欲しいか欲しくないかでいえば、う、う~ん……、あまり言いたくありませんが、欲しい、……のかな? カジュアルなものならいいですけれど。。。男性の服は妻に任せっきりでしたけど、女性が買い物を楽しむ意義が理解できますね。アレとって、コレとって。「んー、どうしよう?」ってね。もちろん個人差があると思いますが。……自分が怖い。
別に、ね。
ペニスを絶対除去したい!
睾丸も絶対除去したい!
とか、そんなんじゃないんですよ。
まぁ、邪魔といえば邪魔ですけど。結構本気でいらないんだよなぁ。ただ、社会的なことがありますからね。このままの方がいいような気がする。手術費を覗いてみて、「睾丸除去って安いな」と思った自分がいてびっくり。性欲もいりませんしね。オナニー、いつからしてなかったっけ? 思い出せない。けど維持費だってかかりそう。借金返さなきゃ。金もないのに。でもデメリットはそれぐらい。あと感染症とか医療的な問題? オシッコした後、最近、自然とペーパーでふき取ってるんでるよねぇ……。年々、ホルモンバランスが崩れてる? ど、どうなんでしょうか。まだ20代。自分が恐ろしい。
病院に行くのがいいんでしょうけれど……。
就職に失敗したばかりなんですよねぇ。
いっそのこと、他の地域にでも進出してやろうか。
それなら一人暮らしで気兼ねなく自分を見つめることができそうだし。
カウンセリングかぁ。
いやいや。
男、男、男……。
一時的に混乱している、ただの男なのだっ。
だといいけど。
離婚って、生活に支障が出てるんだよなぁ……。
女装という言葉が嫌いになった夜でした。