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vsビアンカ

その後ビアンカは一回戦を、シャネルちゃんは二回戦を順調に勝ち進んだ。思った通りあの魔術師ではシャネルちゃんの相手にならず、またもや場外で勝利していた。ビアンカも一撃で相手を潰してたし、なんだか俺たちだけレベルが違うな...。天下◯武道会に出場した孫◯空たちみたいだ。

・・・今考えてみると、今までの試合ってつまらなくないか?俺たちはほとんど一撃で終わらしてるし、唯一まともに戦っていた魔術師vs戦士も、一方的な展開だったし...。次は俺とビアンカの試合。少しは楽しめるかな?





シャネルちゃんの試合が終わり、俺とビアンカが舞台へと向かう。

「こうやって真面目に戦闘するのは初めてだな。条件付きだけど」

「そういえばそうね。なら、私のほうが有利だわ。私の本気、見たことないでしょう?」

「そうなるな。主として負けるわけにはいかないし、魔力採算度外視。全力全開でいかせてもらうぞ」

「いいの?それだと私に勝ったとしても、シャネルには勝てないわよ」

「どうかな?まあ、お前が決勝のことを考えて抑えて戦うんなら、俺の魔力も温存できるからいいけどな」

牽制をしながら会場へと歩いていく。もう試合は始まっているんだ。





「それでは、準決勝二回戦目を開始します!狐仮面選手と鬼仮面選手は、舞台へと上がってください!」

司会の声と共に舞台に上がる。さてと。どう攻めるかね...。

「お二人は同門の方のようです。外見で丸わかりですけどね!」

さっきの会話からビアンカは魔力消費を抑える予定だったんだろうけど、俺が本気でいくと言ったから、全力でくるだろうな。それなら、初っ端は氷槍連射でくるな。ビアンカの得意魔術だ。

シャネルちゃん戦のためにも気は残しておきたいんだけど...。それは高望みだな。とりあえずはビアンカに集中しよう。だから俺が撃つ手は...。



<side ビアンカ>

舞台に立ってリューを見据える。最初はどんな手で来るかしら?

さっきリューは全力でくると言った。それは本当でしょう。目で分かるわ。

私は魔力を抑えるって言ったけど、そうもいかなくなったわね。そんなことしたら、一撃で落とされるわ。

恐らくそれはリューも予想済み。強めの魔術を最初っから撃ってくるでしょうね。

それなら私が撃つ手は...。






「それでは・・・試合開始!」

開始の合図とともに、練っていた魔力を魔術に変換。ビアンカ目掛けて放つ!

「トネールスマッシャー!」

「ダイダルウェーブ!」

雷と水の砲撃がぶつかり合い、水蒸気が発生する。予想が外れた!相殺出来たけど、ビアンカが見えない!

刀を抜いて、辺りを警戒する。風を飛ばしてビアンカの位置を探ると

「はあ!」

「くっ!?」

右からビアンカが接近し首に手刀を当てようとしてきたので、刀で手を止める。ビアンカの手は、こんくらいじゃ斬れはしない。

「本気は出さないんじゃなかったのか?」

「あなた相手に力を抑えて勝てると思うほど、私は傲慢じゃないわよ」

刀を振るってビアンカを吹き飛ばし、着地する前に一気に距離をつめる。ビアンカは着地と同時に俺に向かってくる。

キンッ!ガキンッ!ガガガガガ!!!

俺とビアンカが斬り合う音が、舞台上に響く。身体強化をフルに活用しているが、少しずつビアンカに押され始めてた。

理由は明白だ。手数の差。ビアンカは二つなのに対し、俺は一つ。双方の実力が拮抗しているのなら、量が多い方が勝つのは当然だな。まあ、そんなことで負けるわけにはいかないからな。次の手を打つか!

大きく後ろに飛んで、ビアンカら距離を取る。警戒しているようで、ビアンカは近づいてこない。こっちにとっては都合がいい。近づかれる前に、さっさとすませてしまおう。

体内の魔力を圧縮していく。俺が学院を飛び級する時に、レアたちと本気で戦った時のアレだ。今回のは改良してあるけど。

前は体への影響を考えてたけど、今回は気で体を強化してるのでかなり無茶が出来る。自分を倒す為にやるんだから、ビアンカもそこまで強く怒らないだろう。多分。

魔力密度が高いせいか、俺の周りの空間が陽炎のように揺らめいている。密度は十分。次は属性付与だ。今回は闇のみ。複雑なものはまだ出来ないからな。

魔力を闇に変換する。すると、腕には肘まで篭手が。足には膝まである艶やかな黒色の足甲が現れた。縁取りの朱色がアクセント。

「・・・篭手じゃないわよ、それ。武器よ武器。防具じゃないわ。内包魔力も、半端じゃないし。あの焔纏並の魔力じゃない!」

「そうだな。これは焔纏の改良型だし。」

そこまで攻撃的なフォルムではないものの、十分武器と成り得るよな、篭手って。神界では徒手格闘しかしなかったから、使う武器も篭手とか足甲のみだった。使い慣れてるって意味では、篭手と足甲が一番だな。

「それじゃあ、いくぞ」

地面を蹴りビアンカに接近する。力を入れた舞台の床が、陥没し隆起する。瞬きし終わらないうちにビアンカの懐に入り、顎に拳を叩き込む。

「っ!くっ!?」

これはガードされ、下から蹴り上げられる。が、今の俺には効かない。

体を反らしてけりを躱し、そのまま宙返りして蹴りを放つ。今度は命中して、ビアンカは舞台の縁へ吹っ飛んだ。

「ぐっ!ごほごほ...。ど、どんだけ速いのよ...。ほとんど見えなかったわよ」

「強化魔術の魔力を、四肢に凝縮してるからな。普通の強化より、速いし重い」

「そう...。それなら!」

氷の槍が俺を包囲する。ドーム状に俺を包み、視界は槍で覆い尽くされている。

「避けられるなら、避けられないくらい食らわしてあげるわ。いきなさい!」

槍が同時に俺に向かって射出される。そうくるだろうと思ってたよ!

魔力が篭手から刃へと変化する。そのまま

「そいや!」

と両手を振るうと、バキバキバキン!と俺に向かって飛んできてた槍が、全て粉々になった。

「形まで変わるのね...。面倒くさいことこの上ないわ...」

「味方だったら、頼もしいことこの上ないだろ?それに、他にも変化させられる」

「悔しいけど、その通りだわ。だけど、私は負けるつもりはないわよ」

そう言うと、ビアンカの背後に氷で出来た数多の槍が出現する。さっきみたいに俺を囲むようにしなかったのは、一気に壊されたくないからだろう。

「これだけの量を、凌ぎきれるかしら?」

「やってみなきゃ分からないな。だけど、自信はある」

構えをとり魔術に備える。俺が戦闘できる時間は、そこまで多くない。あまり使いすぎると、体が壊れてしまう。界〇拳みたいにな。一気にかたをつける!

「その鼻をへし折ってやるわ!穿て、氷槍!」

「やれるもんならやってみろ!」

俺はビアンカに向かって駆ける。ビアンカには負けられない。主としての誇りがかかっているからな!

ハーレムって、何人くらいからでしょうか?私的には、三・四人だと思うんですけど...。良ければ、返信してください。

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