表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/110

ガントル再見!

冒険者編の始まりです。



道中、特に問題は起きず実家に着いた。魔獣は俺が始末したよ!狼とかマジ雑魚い!

・・・何かテンションが’おかしい。レア達がいないからかな...。さみしい...。


家に着くと、ヘレナさンとキャメルさんに迎えられる。

「お久しぶりです、リュー様。ご無事でなによりです」

「リュー様、荷物をお持ちいたします」

キャメルさんに荷物を渡す。ここで断ると向こうが困るからな。

「それでは、参りましょう。奥様と旦那様がお待ちですよ」

ヘレナさんに連れられて、屋敷へ歩き始める。キャメルさんと一緒に後を追う。

「リュー様、シャネルがご迷惑をかけてはいませんか?」

「そんなことないです。いつもお世話になってますよ」

「そうですか。よかったです」

キャメルさんも大人になったなー。こう。働くお姉さん!って感じがするよ。

久しぶりにキャメルさんとの会話を楽しみながら、屋敷へと向かった。



屋敷に着いたら、広間へと向かう。だいたいここで待ってるしな。

広間の扉についた。ノックして入る。

「母様、父様。リューです」

「入っていいぞ」

部屋では少し老けた親父と、前と変わらず綺麗な母様がソファーに座っていた。あ、老けたって悪い意味でじゃないよ?ダンディになったって感じ。

「お久しぶりです、父様、母様」

「久しぶりだな、リュー。元気にしてたか?」

「はい、御陰様で」

親父の机を挟んで、反対側に座る。待機していたヘレナさんが、お茶を持ってくる。

「リュー、学院はどうだった?」

「色々、学べました。数年通うだけの価値はありました」

「それは良かったわ。もういいの?」

母さんが単刀直入に切り出す。まあ、息子が学校を中退するようなもんだしな。心配なのか。

「はい。俺は冒険者になって、世界を見てみたいんです」

「・・・そう。リューがそこまで決めているなら、私は何も言わないわ。あなたは?」

母さんが親父に話を振る。さて、どう出る?

「・・・俺も、リューがしたいようにすればいいと思う。もうリューは子どもじゃないんだしな」

思ったより、早く親父が折れてくれた。てっきり、俺を倒してから行け!とか言ってくると思ったんだけど...。まあ、いいか。

「出発は一日休んでからにしなさい。お話も聞きたいし」

その日は母さんに学院でのことを話して、夕食を食べて寝た。明日は早い。



次の日、まだ日が昇り始めた頃に家を出ることにした。まずはチロルの街に向かう。

「リュー、本当に金はいらないのか?少しくらいなら、やるぞ?」

「大丈夫です。学院で稼いだお金がありますから」

学院で魔獣の素材を売ったお金は、結構多い。防具と宿に泊まるくらいは出来るだろう。剣は今のがあるし、最悪アビスウェポンを使えばいいしな。

街までは、また御者さんに馬車で送ってもらう。連続ですいません...。

ビアンカはもう馬車に乗っている。気を効かせてくれたようだ。

「それじゃあ、もう出発します」

「たまには帰ってこいよ。顔を見ないと生きてるって分かんないんだからな」

「体には気をつけるのよ。無理だけはしないでね?」

「ご武運をお祈りしています」

「リュー様...。いってらっしゃいませ、いつでもお帰りを待ってますからね?」

親父、母さん。ヘレナさん、キャメルさんに別れを告げる。しばらく会うことはないだろうから、しっかりと心に刻み込む。

「はい。行ってきます」

馬車が出発する。ガタガタと揺られながら、俺は見えなくなるまで手を振っていた。



「それでは、私はここでお別れですね。坊ちゃん、頑張ってください」

「はい、ありがとうございます送っていただいて」

昼前にはチロルの街の近くに着いた。懐かしいな。全然変わってない。ここで、レアと会ったんだよな...。

門より少し前で下ろしてもらい、馬車が引き返していく。さて、それじゃあ、行きますか。

俺の今の服装は、普通の人が着ているような黒いシャツと紺のズボン。いつも着ている奴は質がいいので、貴族とバレるかもしれない。

貴族は、いろいろと恨まれていることもあるので、バレたくない。なので、格好は庶民みたいにした。キャメルさんが買ってきてくれた。

街の少し前で馬車を降りたのもその為だ。普通の人が、馬車なんて持ってる訳が無い。

チロルの街に向かって、街道を歩いていく。この距離なら、三十分くらいで着くかな?



予想通り、三十分くらいで街の門の前に着いた。何人かの人が鎧を着た門番の前に並んでいるので、俺も列の最後尾に並ぶ。

少し待っていると、俺の番がきた。

「何をしにこの街に来たんだ?」

「冒険者になって、一稼ぎしにきました」

少し理由を変えさしてもらおう。結果は同じだしな。

「ふむ。身分を証明するものは持っているか?犯罪歴はないな?」

「身分を証明するものも、犯罪歴もありません」

「分かった。なら、滞在許可証を買ってくれ。銅貨十枚だ」

銅貨を支払って、許可証を買う。これで、一日街にいれるらしい。

「冒険者になるなら、一日分でいいだろ?カードがあれば、入街料は免除なんだし」

「そうですね。ありがとうございます」

お礼を言って、街の中に入ろうとしたら

「待て、その女は誰だ?」

ビアンカを見て、門番さんが引き止める。おっと、言い忘れてた。

「俺の従魔です。吸血鬼なんです」

「・・・そうか。従魔が面倒を起こしたら、主の責任だからな」

「分かってますよ。お気遣い有難うございます」

さて、ガントルさんのとこに行こうか。



前着た時の記憶を思い出しながら、道を歩いていく。しばらく歩くと、マリー武具店があった。前と変わらず、剣をクロスした意匠だ。

店の前で突っ立ってても邪魔なので、さっさと入ることにする。

「こんにちはー。ガントルさん、いますかー?」

カウンターが空だったので、奥に向かって声をかける。

「おう、いるぞ。一体誰だって、お前リューテシアか!?」

「はい。お久しぶりです、ガントルさん」

奥からガントルさんが出てきて、何故か驚かれる。まあ、十一年ぶりだからな。見違えたとかそんなんかな?

「いや、あの小ちゃかったリューテシアがこんなにデカくなるなんてな!見違えたぞ!」

おお、予想通りだ。

「ん?その女は?彼女か?」

「違います。俺の従魔ですよ。ビアンカって言うんです」

「そうか。それで、何のようだ?武器でも売って欲しいのか?安くしとくぞ」

「いえ、武器はまだいいです。この剣がありますし」

といって、腰に佩いている剣を撫でる。この剣にも、いろいろお世話になったなー。

「見せてみろ。・・・手入れはされているが、かなりの間使ってるな?」

「ええ。入学祝いで貰った剣なので。六年くらいでしょうか?」

「六年か。・・・リュー、どんくらい金を持っている?」

「えっと、まとまったお金は金貨二枚ですけど...」

五年も魔獣を倒し続けてたら、金貨二枚も貯まってしまった。銀貨も四十枚近くある。

「そうか。冒険者組合の登録金は銀貨一枚だからいいとして、防具もそろえなきゃいけないからな。使える金は金貨一枚くらいか」

「そうですね。だから、ある程度金が貯まってから、武器は新調s」

「・・・よし、ちょっと待ってろ!リューは剣を使うんだったな!」

「はいそうですけど・・・って行っちゃった。どうしたんだ?」

ガントルさんが奥に走り去ってしまった。時々、ゴトン!バギン!ズガガガガーン!!と変な音が聞こえる。・・・何をしてるんだ?

十分ほどでガントルさんは戻ってきた。手には三振りの剣を抱えている。

「悪い、待たせたな。あまり整理してなくて、探すのに手間取ってな。後で片付けなきゃな...」

「はあ...。それで、この剣は?」

「金貨一枚で買うことが出来る中で、良いやつを持ってきた。けっこう負けてるんだ、今買わなきゃ後悔するぞ?」

「むむう...」

要は「今買わなきゃ、次は安くしないぞ!」ってことか。はあ、とりあえず見るだけ見てみるか。


剣の絵とか欲しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ