入学式
もしかしたらパソコンがつかえなくなり、更新できないかもしれません。
申し訳ありません。
「それじゃあ、みんな。頑張って勉強しろよ!体には気をつけてな!」
試験の次の日、今日からもう新学期が始まる。といっても、今日は入学式だけどな。親父たちは、もう家に帰る。
「父様も気をつけてくださいよー!」
「じゃあねー!」
と親父たちと別れもすましたんで、
「それじゃあ、会場に行くか」
「そうね。講堂でやるみたいよ」
「講堂って、どこにあるの?」
「さあ?どっかに書いてあるだろ」
入学式は、講堂でやるみたいだ。講堂ってどこかなー?
「あ!あそこに書いてあるみたいよ」
人が集まっているところに行くと、後ろの方でピョンピョン跳ねている大きな耳を持っている子がいた。あれって
「うー…。ぜんぜん見えません…」
「やっぱりタマモか…」
「あ!リューさん!おはようございます!」
「タマモちゃん、おはよー」
お!レアが人見知りしてない!
「レアさんとシャネルさんも、おはようございます!えっと、その人は?」
「ああ。コイツはビアンカ。俺の従魔なんだよ」
「従魔!?で、でも人みたいですよ?」
「喰鬼なんだよ」
「へー、従魔なんて初めて見ました!ビアンカさん。初めまして、タマモです」
「初めまして、タマモちゃん。リューから話は聞いてるわ。それよりさっきは何してたの?」
「あそこに講堂までの道が書いてあるんですけど、身長が低くて見えなくて…」
人垣の奥を指差しながら、耳をシュンとさせながらタマモが言う。どれどれ?
俺が進もうとすると、人垣の中でギョッとしてこっちを見てヒソヒソ小声で話始めた。どれどれ
「あいつ、魔術の試験で火の槍乱射したやつだろ?」
「マジでか!乱射って、何本だ」
「15本だって。気にさわったら、燃やされるってよ」
「怖ーな」
・・・なんか恐れられてるな。やりすぎたかな?
そそくさと、場所を確認してみんなの元へ戻っていく。居心地悪いしな。
「リュー、場所は分かった?」
「う、うん。試験会場の近くだったよ。さっさとここを離れよう」
「?リュー、どうしたの?なんか顔色悪いよ」
「どこか具合でも悪いんですか?」
「大丈夫だよ。大丈夫…」
普通の学校生活は、送れそうにないな。はぁ〜。
「大丈夫よリュー。あなたが人外でも、私は一生ついていくわ」
ビアンカ。頼もしいけど、傷口に塩塗らないでくれ。
意気消沈していると、
「お?リューじゃないか!?」
「ああ、アラン。おはよう」
アランが俺のほうに来た。こいつも地図を見てたのか。
「どうした?元気がないな。これから入学式だぞ!楽しみだなー!」
「リュー、この人誰?」
レアが聞いてきた。会うのは初めてだったな。
「こいつはアラン。武術の試験を待っている間に、知り合ったんだ」
アランを見ると、レアたちを見て固まっていた。どうした?
すると、アランが俺を引っ張ってレアたちから離れた。コイツ、どうした?
「おいリュー!あの可愛い子たちと、美人さんは誰だよ!」
「え?・・・ああ、そういうことね」
アランの顔が赤くなっているので、気づいた。レアたちを見て、緊張してるのかコイツ。俺は慣れちゃったけどレアとシャネルちゃん、それとビアンカ。タマモもか。みんなかなり美人だからな。
「えっと、あの龍人の子はレア。僕の家族だよ。犬の獣人はシャネルお姉ちゃん。狐の獣人はタマモ。昨日知り合った。金髪なのは、ビアンカ。僕の従魔だよ」
一人ずつ紹介していく。アランは
「お、俺はアラン。将来の夢は騎士だ!よ、よろしく!」
と少しどもりながら言った。みんなの反応は
「うん、よろしくね」
「よろしく、シャネルよ」
「そう」
「よろしくお願いします」
上から、レア シャネルちゃん ビアンカ タマモだ。反応、薄っすいな!
「あ、ああ!よろしく!」
それでも、アランは嬉しそうだ。まあ、本人が喜んでるならいいか。
講堂に着きました。席は、結構うまっていた。後ろの方が空いてるな。
「ここらへんでいいかな」
最後尾に座ると右にレア、タマモ、アランが座り、左にシャネルちゃん、ビアンカが座った。
しばらくしゃべってると、暗くなっていく。もう始まるのかな?
「それじゃあ、寝るね。終わったら起こして〜」
「え?リュー寝るの?入学式だよ?」
「どうせ起きてても寝るから。おやすみ」
そう言って目をつぶり、誰かが挨拶をし始めるのを聞きながら眠りに落ちていくのだった。
「・・・ー!リュー!起きて!終わったよ!」
「ん?ふあぁー…。終わった?」
「ずっと寝てましたね、リューさん」
「まぁ、私もウトウトしてたけどね」
「早く、行きましょ。クラス分けと寮が発表されるんでしょ」
「そうだね。アランは?」
「まだそこで、グースカ寝てるわよ」
アランを見ると、
「ぐおーー。ぐおーーー」
と爆睡していた。
「・・・放っとくか」
『そう(だ)ね』
気持ち良さそうに寝ているアランは放っといて、クラス分けを見にいくことにした。
クラス分けが発表されている所にいくと、さっきの地図のところとは比べ物にならないほどごったがえしていた。
「うわー。人がいっぱいだねー」
「全然、見えないねー」
これは、時間がかかるなー。さっきみたいに、行ったらまたあんな目にあうし。
「どうするの?待ってる?」
「そうしましょう!」
今度はおとなしく待っていると、割と早く見ることが出来た。早く教室に行きたいから、みんなさっさと去っていた。
「どれどれ?・・・おー!みんないっしょのクラスだね」
武術科のクラスは、5つに分かれていた。一クラスだいたい40人でどの科よりも、人数が多かった。次に多いのは魔術科だ。
「それじゃあ、行こうか」
とみんなでクラスに向かった。アランはどうなったかな?
俺たちのクラスは、武術4組だ。
教室に着くと、だいたい席は埋まっていた。みんな席についていた。
「それじゃあ、一旦別れよ」
「うん!」
「後でね」
「はい!また後で!」
「うん。じゃあビアンカ、行こ」
1列8人が5列あり、俺の席は窓際の列の1番うしろの席だ。なかなかいいポジションだな。ビアンカは、置いてあった椅子に座った。
ビアンカがいるからここだったのかな?ビアンカ様々だな。
5分くらい待ってると、ドアが開き
「こんにちわ。私があなたたちの担任の、サンです。よろしくお願いしますね」
緑色の長髪をくくっている、細目の穏やかそうなひとだ。髪型は加持さんみたいなかんじだね。
禿のムキムキがくると思ってんだけどなー。ここはテンプレじゃないのか。
「それじゃあ、一番右の人から自己紹k」
ドタドタ、バン!
「すいません!遅れました!」
アランが息を荒げながら、教室に飛び込んできた。ずっと寝てたのか…。
「次からは気をつけてくださいね。もし次遅れたら」
チョークを持って、
ズドン!
「こうですよ?」
「・・・はい…」
スナップをきかせて手を振ったらと思うと、チョークがアランの横の壁に刺さっていた。今、手がブレて見えなかったぞ!どんだけ速いんだ…。この人かなり厳しそうだな。人は見かけによらないもんだな。
「それじゃあ改めて、自己紹介を始めましょうか」
そう言ってみんながおびえる中、自己紹介が始まった。
自己紹介は、名前と一言言う感じだ。どこにいっても変わんないな。
お、レアの番だな。頑張れー、レア。
「えっと、レアです。みなさんと仲良くしたいです」
よし!噛まなかった!成長したな。俺は嬉しいよ。
次はシャネルちゃんか。大丈夫だと思うけど。
「シャネルよ。これからよろしく」
そっけないけど、そんなもんだよな。
タマモかー。大丈夫かな?
「タマモです。よろしくお願いします!」
心配しなくてもよかったな。
「最後ですね。ちゃんとシメてくださいね」
ハードル上げんなよ!やりにくくなるだろ。
「んと、リューテシアです。リューって呼んでください。こっちは従魔のビアンカ。これからよろしくお願いします」
こんなもんかな?
「はい、これで全員終わりましたね。これからいっしょに学んでいくのですから、仲良くしましょうね」
そうして入学初日はすぎていった。