帰ってきてちょっとした話
今回は短めです。
この話は、つなぎの話みたいなものです。
ビアンカの耳を楽しんでから、4日後俺たちは実家に着いた。
道中は、これまた何も起きず無事に帰ることが出来た。まあ、何もないほうが良いんだけどね。
レアとシャネルちゃんは、今度はちゃんとクッションを持ちこみお尻にしいていた。もうあれは見れないのか…。
俺は、ずっとビアンカの膝に座っていたので問題なし。ビアンカはゾンビだから、痛覚もないしな。レアとシャネルちゃんの視線が、痛かったけど。
実家に戻った翌日、俺は親父と母さんにあることを頼みにいった。
「父様、母様。森の奥に行って、魔獣を倒してもいいですか?」
ビアンカを存在進化させるために、魔獣を倒す必要があるからな。あの森は、浅いところには魔獣がいないけど奥にいくと出てくるらしい。
「何言ってるの!ダメに決まってるじゃない!」
そりゃそうだ。命の危険だってあるしな。
「まぁ、そういきなり却下しちゃダメだろ。リュー、お前は魔獣を殺したことがあるか?」
「はい。ゴブリンとデカゴブリンを殺しました」
「デカゴブリン?何だそれ?」
「ゴブリンが大っきくなった奴です。多分、ゴブリンが突然変異したものだと思います」
ホントにデカくなっただけだしな。
「・・・そうか。なら俺と試合をしろ。一撃入れることが出来たら、森に入って良いぞ」
「分かりました。それじゃあ、準備してきます」
そう言って、部屋に戻った。
〈side ジェイル〉
「あなた!何で許したの!?リューはまだ5歳なのよ」
ファイーナに詰め寄られる。当然だと俺も思うが、ちゃんとした理由もある。
「リューがデカゴブリンを倒したって言ってただろ。そいつは多分オーガだ」
「オーガ?リューがそんなの倒せるわけないじゃない」
「ああ、俺も信じられない。だから試合をして、今の実力を見極めるたいんだ。オーガを倒せるんなら、あの森程度なら問題ない」
「そうかしら…。やっぱり心配だわ」
「ははは。まあ、俺も一撃も入れられるつもりはないよ」
それじゃ、準備すっか。
俺は親父と試合をするため、庭に向かった。庭に向かうと、レアやビアンカや兄さん、キャメルさんやヘレナさんまでいた。
「魔術は、身体強化のみ。リューは俺に一撃いれたら、俺はリューに参ったと言われたら勝ちでいいな?」
「はい」
剣を構える。親父は剣を構えたまま、動かない。
「先手はやるよ。来い」
余裕だな。まあ、当然だけどな。あっと言わせてやる!
魔力を足元に集中させ、飛び出す。親父との距離を詰め、木剣を左下から右上へ斬り上げる。親父の木剣に防がれるので、そのまま斬り下ろす。これは躱され、親父が横に剣を振るので、バックステップで距離をとる。
俺が着地する前に親父が突っ込んでくる。突きを胴に放ってくるので、左によける。が、そのまま剣を左に振ってくるので剣でガードするが、そのまま吹き飛ばされる。着地する時に、一回転して衝撃を殺す。くそ、手がジンジンする。
「おいおい、リュー。そんなんじゃ、森に入らせるわけにはいかないぞ」
親父が挑発してくる。魔術が使えれば、遠くから撃ちまくってやんのに。しょうがない。
人刃一体を使う。親父に接近して、袈裟斬り。躱されるので、横薙ぎに斬る。ガードされるので、そのまま回し蹴り。これは予想してなかったみたいで、まともにくらって吹っ飛んでいく親父。これは一撃入ったことになるのかな?
「痛たたた。やられたな、クソ。リュー、お前の勝ちだ」
ふう、何とか勝てたな。勝てたけど、親父は全然本気だしてないし、まだまだだな。
「いや、急に動きが良くなったな。最始は本気じゃなかったのか?」
「えへへ。こうすれば、父様が油断するかなって」
「ははは、してやられたな」
母さんが駆け寄って来る。
「リュー、あなた。大丈夫!?」
「大丈夫だよ、母様」
「ああ、大丈夫だよ。怪我もしてないし」
「そう?ならいいのだけど」
母さんが俺を見る。
「リュー、約束だから森に入ってもいいけど無理はしないでね。約束よ」
「はい。約束します」
「リュー!大丈夫ー!?」
レアが飛び込んでくる。危な! 何とか抱きとめる。
「レア、危ないよ」
「うっ、ごめんなさい。でも、リューが心配だったの」
レアが上目遣いでこっちを見てくる。そんな顔されたら、怒れないよ。
「今度からは、しないでね。俺が心配になるからね」
「はーい」
撫でながら、注意する。本当に分かってるのか?
「今日はもう疲れたろ。森に行くのは、明日からにしろよ」
「いえそんなに、疲れてませんが」
「無理はしない約束だろ?」
「はい…。けど、魔術の訓練はしていいですよね」
「ああ、それならいいぞ。けど、休んでからにしろよ」
というわけで、森の奥に行けるようになりました。
昼食の後、今日は森の奥には行けないので、広場に行って魔術の訓練兼実験をすることになった。
今回は、「魔術を合成、複数制御」 の実験をしてみようと思う。
それじゃあ、早速やってみよう!まずは、トルネードの魔力を練る。そこに、ファイアバーストとの魔力を加えていく。むずいな、上手く混ざらない。むむむ、よし出来た!いくぞ、
「ファイアトルネード!」
ボウ!
4mほどの炎の竜巻が渦巻く。周りの空気を焼きながら、1分くらいで消えていった。
「ぶはー」
その場に、座り込む。きっついなこれ、使っている魔術の元の魔力消費が多いから当然ちゃ当然だけど。
複数制御もやりたかったんだけど、できるかな。
しばらく休んで、問題ない程度まで回復したので続行する。
ウィンドボール一つだす。目の前に風の玉がでるのを確認したら、そのまま放たないで維持しつつ次のウィンドボールをだす。
10個だしたあたりで苦しくなってきたので、魔術を解除する。
けっこうつらいな。けど、魔力増やすのにはうってつけだな。こんどからは、複数制御も練習していくか。
現時点でのステータス 主要人物のみ
名前 リューテシア (5歳) 人族
体力 E
魔力 C
筋力 D
生命力 E
理力 C
素早さ D
名前 レア (5歳) 龍人族
体力 D
魔力 E
筋力 D
生命力 C
理力 E
素早さ D
名前 シャネル (6歳) 獣人族
体力 D
魔力 F
筋力 D
生命力 D
理力 F
素早さ C
名前 ビアンカ (???歳)元エルフ 蘇人
体力 E
魔力 D
筋力 D
生命力 F
理力 D
素早さ F
参考 普通のゾンビ
体力 E
魔力 F
筋力 D
生命力 F
理力 F
素早さ F
普通のゾンビ弱!
ビアンカ強!
元が良かったんがな。