表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/110

五歳になって

若干説明会です。


5歳になりました!2年間で色々やってみました。

レアも結構大きくなって身長は110cmくらいになり、髪もセミロングくらいにまで伸びて可愛さにより磨きがかかっている。角も大きくなってそこらへんを撫でると気持ちいいらしい。尻尾もちょっと伸びた。

レアが剣術を始めたあと、シャネルちゃんも武術を習い始めたようだ。シャルルさんが昔冒険者だったらしく教わっているらしい。冒険者とかいたんだな。知らなかった。そんなシャネルちゃんだが身長が120cmくらいで、同年代の男の子くらい大きい。黒い髪を結び、体も引き締まってきれいだ。何で知ってるかって?まだ一緒に風呂に入ってるからな。犯罪じゃないよな?

俺も身長は115cmくらいになり、筋肉も少しずつついてきた。髪は長くなりすぎないように切っている。

この2年で魔術も結構覚えた。

火の魔術では、火の矢を放つ「ファイアアロー」 小さな爆発を起こす「ボム」 火の槍を放つ「ファイアランス」 火の魔術を教えてくれるてるのは親父だ。あれでも、多少は使えるらしい。・・・ファイアアローとランスって似てるよな?

風の魔術では、風の刃を放つ「ウィンドカッター」 小さな雷を落とす「サンダー」 雷の矢を放つ「サンダーアロー」風の魔術は母さんが教えてくれている。教え方がとても上手いので、覚えるのも早い。

闇の魔術は教えてくれる人がいないので、他の二つに比べて遅れている。覚えたのは、毒の霧を噴射する「ポイズンミスト」 闇を固めて放つ「ダークボール」だ。ダークボールは闇魔術で初めての攻撃魔術だったので、初めての撃てたときは興奮したなー。威力は、通常なら岩にめり込むくらい。回転を加えサイズを小さくすると貫通した。ボールよりバレットのほうが合ってるよな。


剣術は体力づけなどが終わり、型や実際に試合形式での訓練になってきた。レアはメキメキとその才能を発揮し、実力を伸ばしている。5歳にしてはかなり強いんじゃないか?まぁ俺のほうがまだ強いけどね!なにを大人気ないと思っているかも知れないが、ホントに凄いんだよレアは。見てるとヘコむよ・・・。


そんな俺は今、レアと一緒に庭にいる。親父と剣の訓練をするのだが

「今日は強化魔術の練習をするぞ!」

とのたもうたのだ。

「父様、強化魔術って?」

「強化魔術ってのは、身体の中で魔力を循環させて身体能力を強化したり、身体を硬くしたりする魔術のことだ。少ない魔力でも使用できるから、戦闘をするほとんどの人が習得しているんだ」

なるほど、身体能力か。確かに生身で魔物と戦うのはキツイもんな。魔力を循環するってことは俺が神界で覚えた技に似てるな。焔纏はできるかな?

「どうやって、やるんですか?」

「魔力を身体の中でグルグルさせればいいんだよ」

レアの質問に親父が答える。ずいぶんとアバウトだな。

「・・・?よく分かりません」

レアが目をつぶって集中していたけど、うまくできなかったようだ。そりゃ、あの説明じゃなぁ。

「レア、もう一回目をつぶって集中して」

俺が教えるためにレアにもう一回集中させる。

「うん」

レアが目をつぶる。俺は後ろから抱きしめ、心臓辺りにレアの手をあてる。

「心臓の音は、分かる?」

「うん」

「身体の中を何かがまわっているのは、分かる?」

「うん、分かるよ」

「それが、血だよ」

「血?血って赤いやつ?」

「そう、赤いやつ。その血の流れに沿って魔力を流せる?」

「やってみる」

レアが魔力を身体に流すのを感じる。

しばらくすると、

「あっ!」

とレアが言うのと同時に体が薄い光に包まれる。

「おっ、レアはできたみたいだな。リューが教えてやったのか?」

「うん、やり方は分かってるから」

100年間訓練したからな。

「ほう、余裕だな。んじゃやってみろ」

親父が挑発するように言ってくる。信じてないのかな?あっと言わせてやりますか。

「フッ!」

と血流に沿って魔力を流す。身体に力が漲ってくる。やっぱり技に似てるな。

「おお、リューも上手いな。こりゃ鍛えがいがありそうだ」

「リュー、すごーい!早いし、使ってる魔力の量が少ないね!」

「まぁ、こんなもんかな」

ふふふ、まんざらでもないな。けど前より効率が悪いな、全く同じってわけじゃないってことか。これはまた要練習だな。

「よし、二人とも強化魔術ができたわけだし、これからは強化魔術を使いながら訓練するぞ!」

『はい!』

こうして、剣の訓練がよりハードになりました。俺とレアは筋肉痛で大変でした。筋肉を酷使するからなぁ、この技。すっかり忘れてたよ。肉体が変わったから、体もまだ慣れていなかったんだ。

その夜、二人のうなり声が聞こえたとさ。



「それじゃあ、今日は少し強い魔術を教えるわよ」

母さんと魔術の訓練をする前にこんなことを言われた。

「少し強い魔術?どんなのですか?」

「慌てないの。見せるには広い場所が必要だから外に行きましょう」


場所は変わって庭にいます。

「えっと、兄様とレアは分かりますが何で父様がいるんですか?」

「何だよ、リュー。俺がいちゃいけないのか?」

「いえ、そういうわけじゃないんですけど」

「冗談だよ。俺もリューに魔法を教えてるだろ?俺も少し強い魔術を教えようと思ってね」

「そうなんですか」

「リュー、今から説明するわよ」

おっと、初めて習う魔術なんだからちゃんと説明を聞かないとな!

「これからリューに教える魔術は『トルネード』よ。風の魔術師は、これが使えて一人前と言われる魔術ね」

おお!強そうな魔術だな!

「『トルネード』か、リューにはちょっと早くないか?」

「リューはちゃんと自分の力を理解出来てるから大丈夫よ。ね?リュー?」

「はい!僕の魔術は間違って使えば、人が傷つく危ない力です。だからよく考えて使わなきゃいけないんです」

「そうね、私たちは人を殺める力を持っているけど、その力は人を守ることもできるのよね。力を持っている人は、それを使う責任があることを忘れちゃだめよ?」

「分かりました」

「よろしい♪それじゃ今から見せるわね」

と言って母さんは息を整え、

「トルネード!」

と唱えた。

すると目の前に風が渦巻いたかと思うと、暴風と共に高さ3m程の竜巻が発生した!竜巻は30秒くらい回り、消えた。

・・・すっげー。魔術はこんなこともできるのか。神界にも風を操るやつはいたけれど、母さんがこれをやったっていうのが驚きだよな。

反応は人それぞれだ。レアは「すごーい…」と目を開いて驚いてるし、兄さんは「おぉー!」と言って手を叩いてる。親父は「やっぱ、ファイーナはすごいな」と感心している。母さんはというと、

「ふぅ…。まあこんなものね」

平然としていた。

「さぁ!リューの番よ」

「はい!」

うし!やったるでぇ!

さっき母さんが放った竜巻を正確に思い出しながら、イメージを固めていく。よし!

「トルネード!」

ゴウ!と竜巻が発生する。少し小さめだ。

よし!成功だ!と思ったとたん、体から魔力が抜けていく。結構使う魔力が多いな…。まだ連発は出来なさそうだ。

「リュー、すごーい!!」

「わぷ!」

レアが飛びついくる。よしよしと頭を撫でてやると「えへへ♪」と擦り寄ってくる。レアはホントこれ好きだな。俺も好きだから別によし!

「よく出来ました♪これでリューも風魔術師として一人前ね!」

「そうだな、じゃあ次は俺が教えよう!」

と親父がでてくる。

「俺が教えるのは『ファイアバースト』だ。火の砲撃を放つ魔術だよ。威力が高い割に魔力消費が少ないから使い勝手が良い魔術だな」

「それこそ、リューには早すぎない?」

母さんが親父にたずねる。

「魔力消費が少ないって言っても、今のリューにとっては十分多いしさっきもファイーナが言ってただろ?リューなら大丈夫だよ」

親父が嬉しいことを言ってくれる。

「それじゃあ、いくぞ!『ファイアバースト』!」

ズドン!!と火の塊が撃ち出される。地面に着弾するとボン!と爆発を起こした。

・・・うわー。これは凄いわ。

みんなも若干引いている。

「リューもやってみろ!」

できるかな…。深呼吸し、集中して

「ファイアバースト!」

を空に向かって撃ち出す。

ズドン!と15mくらい飛んで消えた。魔力がごっそり持ってかれる。たまらず座り込む。

「リュー!大丈夫!?」

「うん...。大丈夫...」

レアが心配そうに聞いてくるので笑って答える。ちょっとぎこちなくなっちゃったかな。

トルネードをうったあとだから余計にキツい。少し休んでからのほうが良かったかも。

「ははは。まだまだだな、リュー」

「リュー、大丈夫?無理しちゃだめよ?」

「大丈夫です。けど少し休ませてください」

こうして俺は少し強い魔術を覚えたのだった。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ