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そうだったのかなぁ

確認のため、弟の姿を見に部屋を出た。

ちょうど、弟が見ていた番組はクライマックスだった。二代ヒーローが共に戦って、敵に合わせて、巨大ロボに乗って、さらに巨大ロボにドリルが付いて、トドメの一撃を放った。

どうやら、弟の反応と番組の進み具合を見ても特別、時間が空いたり、不可思議な出来事があったのがバレてる訳じゃないらしい。ていうか、俺も今でも信じられないんだから、見たとしても分かんないか。テレビを観ながら、自室に置いてきたペンダントを思い浮べながら、この俺『赤木 黒斗』は思った。どうせならカッコよく死にたい。






〜

7時 携帯にセットした目覚ましが起動して音楽を奏でる。この俺『赤木 黒斗』は、すぐに目覚めた。

ベッドから起き、自室を出て、一階にある、台所に向かい、朝食と、自分の弁当を用意する。

自分で用意した朝食、スライスチーズを手で裂いた物をベーコンと目玉焼きを一緒に焼いた物の上に乗せ、別の皿にプチトマトやキャベツの生野菜サラダを盛って、焼いた食パンを用意して食べ始める。

トン ギィ トン ギィ トン ギィ トン ギィ トン ギィ トン ギィ トン ギィ トン ギィ 弟『赤木 青騎』が目を覚まし、階段を降りている。我が家は古いから色んな所が軋むのだ。

「ぉはよー」弟『赤木 青騎』がパジャマ姿で現れた。

「おはよ。顔洗って目ぇ覚ましてこい」

弟『赤木 青騎』は半分寝た状態で洗面所に向かった。

2人で向かい合って朝食を食べる、弟『赤木 青騎』は本当に顔面に水を付けたのか?と聞きたくなるほど目がショボついている。いつものことだが、また、遅くまでゲームでもしてたのであろう、1人部屋だと何かと融通が効きすぎて寝不足になりがちだ。と、この俺『赤木 黒斗』は推理する。

「青。お前また遅くまでゲームしてたろ?」親代わりとして聞いてみる。

「いや、してないし」目が半分閉じた状態で、モソモソと生チョコをたっぷり塗った食パンを食べながら弟は答えた。

「じゃあゲームの配置が寝る直前と起きた直後で違うのは何でだ?もしゲームをしていないのであれば場所が変わるはずないのだが?」こんなのはウソっぱちだ。この俺『赤木 黒斗』は起きてから弟の部屋を覗いてないし、常に散らかっている弟の部屋のゲームの配置なんて覚えてない。

しかし、弟は「……………」寝呆けたフリで誤魔化そうとしている。最早、自分で「その通りだ」と言わんばかりだ。

「そのうち、お前ぶっ倒れるぞ?」

「大丈夫!」今度は、しっかりした口調で答えはじめた。「学校では、そんな事ないし!」なんの根拠もなく答えた。

だから、そんな考えだから寝不足になるんだったつうの!!とツッコミたかったが、ココでつっこんでも解決には至らないと考えた。

なら1度ぶっ倒れて経験した方がいいかなと考えた。「あぁっそ」






自室の机の上に置かれている木箱の横に置いておいたはず。あのペンダントを。

確かに起床した直後に見たはず。それで「あぁ。夢じゃないのかなぁ」なんて、この俺『赤木 黒斗』は思ったのに無くなっている。

何で?やっぱり夢だった?都合のいい夢オチ?でも木箱はなんである?実は木箱の中身は空っぽでしたってか?それじゃあ昨日のアレは何だった?この俺『赤木 黒斗』の妄想?

チャリ

首から金属音が聞こえた。感覚で確かめてみると、細い鎖が引っ掛けられ、何かしらの重石が付いていて下に引っ張られる感じだ。

もしや

手にとって確かめて見ると間違いない。あのヴァンパイアの姫が送ってきたペンダントだ。

しかし、なぜ?

この俺『赤木 黒斗』はペンダントを付けてなかったはずた。朝、起きた時には机の上にあって、顔を洗った時にも首に掛かってなかった。一体なんで?何か、この俺『赤木 黒斗』は忘れているのか?




……………………はぁ




考えていても仕方ない。さっさと洗濯物を干して、学校に行くか。

んっ?確か、このペンダントにはお互いに場所が分かる石が入ってるとか言ってたような気がする。

てことは、これを家に置いとくと家の中に、この俺『赤木 黒斗』が居ると思われて家内を荒らされたりしちゃうかもなぁ。まぁ、隠してれば誰にも分からないか。ばれなきゃいいか。

この俺『赤木 黒斗』はペンダントを学校に持っていくことにした。

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