箸休め2
一輪の花姫と一の騎士
ユウタンダ一世の日常編II
今日は少し疲れたので箸休めとしてある男との日常エピソードIIを書こうと思う。
姫様のよく知っている男のエピソード。
ああ、バレたら怒られるだろう、、、
そんな事を思いながら書いてみる事にします。
ある一人の男が夜空を見上げ悲しげな顔をしている。
覇気がない。
その男は常にせわしなく毎日を過ごし、1日を追われている。
たまの休みには私の自宅に訪れ、一方的に話しをしては満足した顔をして帰る。
これはそんな男の話しである。
男の名は
『ユウタンダ一世』
彼はいまの土地より少し離れた場所
『神奈川』出身である。
職場ではリーダーシップを発揮し、常にトップを目指しひたすら毎日を走り抜ける男。
そんな男、、、
しかし、本性はダメなところが沢山ある。
情けない一面、感情脆い、字が下手、わがまま、様々な一面を隠している。
ユウタンダ一世は完璧に見える反面、常に何かを隠し、仮面を被っていた。
自身はボロボロになりながらもそれを隠し通していた。
自身を大切にする事ができない、お人好しなバカ野郎である。
恐らくそれを知っているのは私くらいだろう。
姫様はそんな一面を知っていましたか?
申し遅れました、私はこの男の友人
『優三郎』です。
幼少期の頃からの親友で私の英雄である。
そんな英雄は最近、いや、ここずっと元気がない。
何故だかは語らないが、分かってしまう。
決まってこういう時はあのお方との悩みだから。
箸休めに今日は優三郎とユウタンダ一世の休みの1日を再度書いてみる事にした。
そうそう、姫様?
このお話しは何気ない日常ですが、本編と連動しています。
ごゆっくりしっかりと読んでいただけると幸いです。
何気ない日常、、、きっと姫様の知らない一面を、、、
ピロロ、ピロロ
自宅のチャイムが鳴る。
ユウタンダ一世
「出来た!アコンダスにあげる贈り物が!」
優三郎
「良かったじゃないか!」
内心何の話しか分かっていないが、、、
ユウタンダ一世
「その報告と、、、」
「あと遊びに来た。」
そう、この男はいつもながらズケズケと人の部屋に上がり込むのである。
ユウタンダ一世
「コーヒーある?」
優三郎
「はいはい」
ユウタンダ一世
「一服していい?」
優三郎
「はいはい」
「あれ?この匂い何か変えたの?」
ユウタンダ一世
「分かる?笑」
優三郎
「なんか匂いが違うから」
ユウタンダ一世
「前に言ったじゃん」
「タバコやめよっかなーって」
「だからただの味する煙に変えてみた」
優三郎
「えっ?」
ユウタンダ一世
「えっ?」
優三郎
「香水、、、の話しだけど笑」
ユウタンダ一世
「ああ笑」
「そっちね、、、」
優三郎
「何?」
ユウタンダ一世
「んー、内緒」
優三郎
「何で?」
ユウタンダ一世
「んー、何でか俺も分からない」
「気分転換かな」
優三郎
「ふーん」
ユウタンダ一世
「ねえ、サッカーしない?」
優三郎
「どこで?」
ユウタンダ一世
「ここで」
優三郎
「出来るか!」
「ムリ」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
優三郎
「変な笑い方」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
優三郎
「サッカー、、、」
「珍しいね」
「何かあった?」
ユウタンダ一世
「うーん」
「特に」
普段とは少し様子が違う。
そんな珍しい事もあり、ハッキリと覚えている出来事であった。
何か自分を変えたかったのか、真相は分からない。
けれど何か言いたげに我慢してる様子を察し、
優三郎
「何か聞いてほしいから来たんでしょ?」
ユウタンダ一世
「うーん」
優三郎
「上の空だな、、、」
ユウタンダ一世
「昨日、、、姫様に久しぶりに連絡したんだー」
優三郎
「おぉ!」
「どれくらいぶりだっけ?」
ユウタンダ一世
「覚えてない、それくらいずっと前」
優三郎
「は?」
「お前さ、せっかくまた連絡取れるようになったのに何してんの?」
ユウタンダ一世
「うーん」
優三郎
「また何か考えてるの?」
ユウタンダ一世
「就職」
優三郎
「???」
ユウタンダ一世
「もうそういう時期だよ」
「新しい道の為に頑張ってるから邪魔かなーって」
優三郎
「うん」
ユウタンダ一世
「色々と大変な時期なのー」
「だから連絡はしないようにしてるの」
優三郎
「それ言った?」
ユウタンダ一世
「うーん、言ったよーな、言ってないよーな。」
優三郎
「またこれだ。ちゃんと言いなよ!」
ユウタンダ一世
「邪魔って言葉」
「人によっては連絡したくないのかな?」
「って思わない?」
優三郎
「そんな深く考えない」
ユウタンダ一世
「優しい子なんだよ」
「そうやって思っちゃうかも」
優三郎
「お前はそれでいいの?」
ユウタンダ一世
「うーん」
「本当は声聞きたいよ」
「、、、ねえ」
優三郎
「何?」
ユウタンダ一世
「アコンダスって可愛いよねー」
優三郎
「は? 急になに?」
ユウタンダ一世
「一緒に撮った昔の写真見てた」
「だから可愛いよねーって」
「天使みたいな笑顔」
優三郎
「はぁ、またいつもの始まった、、、」
「そういえばなんでいつも雰囲気ばかり?」
「顔、見たい」
ユウタンダ一世
「やだ」
優三郎
「何で?」
ユウタンダ一世
「俺も同じ事言ったから」
優三郎
「?」
「言葉が足りない」
「意味不明」
ユウタンダー一世
「お互いに仲良い人には顔見せないように約束したの!」
「でも仕事仲間には見せてるよ笑」
優三郎
「なんで?」
ユウタンダ一世
「友達ではないから笑」
優三郎
「屁理屈人間」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
優三郎
「お前が写ってる写真」
「なんで右手ばっか物持ってるの?」
ユウタンダ一世
「はい?」
優三郎
「オマエ左利きじゃん」
「今だって、ほら、コーヒー」
ユウタンダ一世
「アコンダスが左利きだから」
優三郎
「???」
ユウタンダ一世
「左と左、、、交わらない」
「左と右、、、交わる」
「何か近いでしょ?」
「もしかしたら触れる回数増える」
優三郎
「オマエ、なんか尊敬する」
ユウタンダ一世
「元々、手も足も両方使えるしねー」
優三郎
「自慢」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
ユウタンダ一世はここ最近、休みの日は毎日私の部屋に訪れる。
私が質問ばかりか、、、
やはり何かおかしい、、、
以前よりも口数が少なくなっている。
優三郎
「普通に連絡してみたら?」
「逆に連絡来なかったら悲しいんじゃなの?」
ユウタンダ一世
「そう思ってくれてたら嬉しいなー」
優三郎
「???」
ユウタンダ一世
「だって俺の事、考えてくれてるって事でしょ?」
「それだけで充分、幸せー」
優三郎
「覇気のない口調だな」
ユウタンダ一世
「ねえ、前に言ったやつ覚えてる?」
優三郎
「何?」
ユウタンダ一世
「長生きしてね! 自分を大切に。」
「ってやつ」
優三郎
「うん」
「お前が嬉しそうにしてた」
ユウタンダ一世
「凄いよねー」
「優しいなー」
「会いたいなー」
そんなとある1日の会話を鮮明に記憶している。
そんな日常の会話のひとときでさえ、必ずアコンダスの名前が上がる。
そしていつも必ず言う。
優しいと。
可愛いと。
声が聞きたいと。
会いたいと。
けれどその事を何故かアコンダスには伝えない。
嬉しいに決まっているのに。
何故かは分からない。
ユウタンダ一世がたまに使う言葉がある。
「我慢しよ」
彼は自分を大切にしない。
彼は周りの意見を気にしない。
彼はアコンダスを大切にする。
彼はアコンダスを気にする。
けれどアコンダスには伝えない。
影の努力を、、、私だけが知っている秘密。
ユウタンダ一世
「じゃあ、最近の出来事」
「俺、埼玉に行くかも」
優三郎
「は?」
ユウタンダ一世
「もちろん、仕事でね」
優三郎
「あぁ、それは仕方ない」
「アコンダスに言った?」
ユウタンダ一世
「言ってない」
優三郎
「なんで?」
ユウタンダ一世
「今度誕生日にデートの約束したの」
「誘ってねって」
「クヒヒッ笑」
優三郎
「なんだ、ちゃんと連絡してるじゃないか」
「じゃあ特に言わないとじゃないか!」
ユウタンダ一世
「だって、埼玉あんまり分からない」
「それに想い出の場所に連れてくの」
「初めて会った場所」
優三郎
「よく分からないが、、、」
「お前が言うならいいのか」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
優三郎
「???」
「あれ?さっき連絡あまり取ってないって」
ユウタンダ一世
「うん」
「それっきりほとんど」
優三郎
「それ約束覚えてるのかな」
ユウタンダ一世
「忘れてるかもねー笑」
優三郎
「なんだそれ」
ユウタンダ一世
「でもあれして、ここ行ってー」
「ワクワクしてきた」
優三郎
「連絡したら?」
ユウタンダ一世
「うーん」
「我慢するの」
「俺より今は自分の事だけ考えてほしいから」
優三郎
「溺愛してるんだね」
ユウタンダ一世
「うん」
優三郎
「その我慢」
「気付かないんじゃない?」
ユウタンダ一世
「かもね」
優三郎
「何でそこまで考えてあげるの?」
「もう彼女じゃないでしょ?」
ユウタンダ一世
「大好きだから」
優三郎
「、、、」
ユウタンダ一世
「クヒヒッ笑」
優三郎
「ねえ、ずっと気になってるんだけど」
「その笑い方なに?」
ユウタンダ一世
「アコンダスの真似」
優三郎
「ふーん」
「クヒヒッ」
ユウタンダ一世
「やめろ」
完。




