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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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984件目【アイカ「はいぃぃ?」】

い、いつの間に………えっ?色々と状況が飲み込めていないんですけども。



「にぃーと2人って、そんなに関係だったっけ?姉ちゃんはずっと住み込みだったからっていうのもあるけど………由利ちゃんってそんなに、にぃーと関係あったの?」


「関係って、肉体関係?」


「あ"っ?なに?藤華?」


「あっ、なんでもないっす」


「ひぃっ………!」


「うるせぇ、ジジイ。こら」


「來依柰繋がりで色々と面倒見てもらっていたから。別に恋愛感情は無いよ。お互いに。向こうは。服くださいって言ったら、普通にコレくれたから。ちょうど、女の金融屋のドラマの撮影が始まって、それのダブル主演だから。私と來依柰。それで衣装は普通に私服のコレでっていうことで。変わり者で自由人って設定らしくて、これくらいラフな格好が良いって言われたから。私達もこういう服の方が好みだしね」


「向こうってなんだよ。お前から寄越せっつったのかよ。えっ?なに?何してんの?」


「それは置いといて。ちょっと絡まれているようだから助けに来たんだよ。ドラマ以外にも、私達の方で"裏の仕事"を受け持っているのもあるから」


「置いとけねぇから。………ん?"裏の仕事"って?」


「いや、ここ。今は藍華の兄さんが貸しきりにしているから。中に居るのは、知り合いの劇団の団員の人達……ダミーのお客だよ。ここの常連だっていうのを聞いていて、そのお客に宗教勧誘をしている金髪の壮年の男が居るっていうのでね。京生会って聞こえてきたから「やっぱり……」とは思ったけど、まさか……よりにもよって、この2人に絡んでいくとはね。私達が声掛けた人間の立ち入りは出来ないようになっているようにしたんだけど………この2人だったら良いかっていうので、入り口から入った時に受付の子には話を付けておいたんだよ」


「あー、あぁ……」



まさか、"裏の仕事"って………京生会の取り締まりってこと?


ドラマの撮影の前に時間があるから、その間に出来るだけ進められるところまで進めておこうっていう事で、ここを貸しきりにしたのかな?


貸しきりとは言っても、1日の営業時間を丸々っていうわけではない。このオッサンが来るとされる時間帯を予測して、その時間帯を2時間ほど貸し切りにした……って流れのようで。由利ちゃん曰く。


それを知らない私達は、普通に入ってきて普通にアイスコーヒーを頼んでいた。それで急にオッサンに絡まれて「なんや?」ってなっていただけ。


裏では、そんなことが行われているとは知らないで。



「まさか、録音って……グルだったのか?」


「録音?」


「藤華が録音していたみたいで」


「あー、そうなの?録音しないで済むようにっていうので、貸し切りにしたんだけどなぁ………まぁ、いいや。藤華、録音データの方は消しちゃって問題ないよ。後はこっちで何とかするから」


「あっ、はい。消しときます」


「おじ様……♪ご同行願えますか?♪」


「そ、そんな急な………」


「拒否権なんてありませんけどね?」

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