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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
995/1612

981件目【アイカ「駄目だな、こりゃ」】

(虚言癖っていうレベルじゃねぇぞ、これは)


「とりあえず、興味がありましたら、今からでも本部の方にご案内しようかと。川越の方にございますので、少々遠くなりますが………お時間さえ都合がつけられましたら、ちょっと考えていただくというのは………?」


「ちょっと、無理ですね。今から色々と予定がありまして」


「私の方もバイトとかあるので。その前の時間にちょっと2人で時間潰していただけなので」



予定が無いと言えば嘘になるが、そんなところまで行っていられるほど暇じゃないしな。本当に仕事の都合ともなれば話は別だが。


こんなヤバい奴の勧誘についていって川越まで行くとか有り得ないから。交通費は出してくれるみたいだけど。


こっちがずっと心読んでいるっていうことを一切悟ることもなく、嘘しかない言葉で私達の事を懐柔しようとしているのが丸見え。


あわよくば……っていうのも見えておりますし。


どんだけ本能の赴くままに生きてるんだよ。気持ち悪いったらありゃしないな。



「そのバイトの時間を、ちょっと休んでもらうというのは出来ませんかね?」


「「無理ですけど」」



無理に決まってんだろ。


黒喰使ってるけど、なんでこの発言をしたのかまではマジで読み取れなかった。何も考えていないで発言しているんだろうなって。


とりあえず、ワンチャン狙ってるのと、そこから金を引っ張り出せればいいのかな?っていうくらいに思ってるようで。


お前の考え、こっちには全部漏れてるんだよ。


漏れてるっていうことに気付いていないから、こういうことをずっと言っていられるんだろうけどさ。


ちなみに、藤華には私が読み取ったオッサンの心理は全部LINEで送っています。私達が話の途中でスマホをいじっていても特に気にしているわけでもなかったので。


早く金銭欲と性欲を満たせればいいかーっていうことしか考えてないから。その過程はどうでもいいんだろうなってことでしょ。


こういうのは過程が大事なのにな。これでホイホイついていく奴が居るっていうことでもゾッとするけどな。



「そ、そうですか。無理を言って申し訳ございません」


「いえいえ」



思いどおりにいかなくて、心のなかで「ガキが調子に乗るなよ」って言ってるのもバレバレですけど。


オッサン、ここがカフェじゃなかったら本気で殺しに掛かってるところだからな?


こっちだって今日は疲れているのに、お前みたいのに絡まれて、時間取られてイライラしてんだよ。


カフェ代取れたら……とかって考えていたけど、そういうのもどうでもいいから。早く帰ってほしい。自分の分だけ払って消えてほしい。



「今日が無理でも後日、何かありましたら、こちらからお声掛けをしてもよろしいでしょうか?そのために、連絡先の方を………」


「いやです」


「お断りします」


「…………………………………………」


「藍華、110番していい?ちょっとウザいから。変なオッサンに絡まれてますって」



ここで急に動くんかーい。


うん。相手は不審者なんだから、対応として間違ってませんからね。


通報しちゃいましょうか★

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