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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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972件目【ミク「なんで膝枕されてんだよ?」】

「そもそも、なんで膝枕されてんだよ。当たり前のようになっているけどさ」


「藤華が訴えてきた。私を膝枕したいって」


「よく分からないから、これ以上深掘りするのは止めておくわ」


「異界で連中の動きがあったとしても、私達はその誘いには乗らない。逆に向こうに別の拠点を作ったっていうことは、こっちに置いてある本拠地や自宅の方が手薄になっているっていう見方も出来るね。向こうで私達のことを誘っている間に、こっちで私から仕掛けていってもいいのかなっていうのはあるかも」


「うん。そこは藍姉ちゃんの意見には賛成かも。今まではこっちは受け身の体制で、向こうが仕掛けてきた瞬間に私が抗戦するっていう形で返り討ちというのがメインだったけど。今までの裏稼業の流れで、「アイツ等はこちらが一定以上の事を仕掛けるまでは動かない」っていう考えが刷り込まれているはず。相手は芸能界に長らく自分の権力を意のままに行使できるよう奴等だ。それなりに年を食っているということにもなれば、価値観や固定観念っていうのに縛られやすくなる。そもそも、業界で権力を自在に振るえるからと言って、自分にとって面倒な人間を潰していくっていう考えの時点で前時代に取り残された考え方と言ってもいい。この時点で自分の価値観と固定観念を変えていこうなんていう意思は低いというのは……確定とは言い切れないが、それを前提にして動くのは決して間違いじゃないと思う」


「マジで藍華みたいことを言い出すんだな………ここまで藍華に影響されとったんか、藤華って」


「藍姉ちゃんを見本にしているところはあるから。藍姉ちゃんの力になるなら、手っ取り早いのは藍姉ちゃんと同じレベルの物の見方が出来るようにするのが良いかなって思って。家庭環境とかも似ているわけだからさ。そういうところを上手く利用していって………流石に藍姉ちゃんと同等以上にはなれているとは思わないし。今の話だって藍姉ちゃんが提示した大元の話があってこそ、ここまで私が話せているだけだから。しかも、今回は私がたまたま藍姉ちゃんよりも気付くのが早かったっていうだけで、これくらいのことで藍姉ちゃんと並んだっていうのは思ってはないよ」


「そういうところまでも似てるな」


「えっ?そう?」


「藤華の股間の辺りで会話するのは止めてくれ。なんか面白いから」


「藤華の下半身……デリケートゾーンに意思が宿って話しているみたいな?」


「みっけ姉ちゃん、本当に黙って。次、意味分からないことを言ったら追い出すから。私の讎禍で無理矢理追い出すから」


「ガチやんけ」


「ガチだもん」


「…………………………すみません。気を付けます」


「それでなんだけど、今回メインに動いている連中の一角については、まだ調べている途中………多分、お盆前のライブ辺りには流石に牽制くらいはしてくるだろうから、その時に初めて素性が分かってくるんじゃないのかな?って。一気に動くっていうことは考えられないから。あまりに大勢で動いたところで機動力が無くなるから、いくつかの組織が順番に動いているって感じなのかな?後から動く組織は、前に動いていた組織から収集された情報を引き継いで、そこから次に繋げていくっていうところかな………犠牲を払っても自分達が最終的に勝てばいいだけの話って考えているのかも」

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