表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
972/1612

958件目【アイカ「シンデレラ・ステイズカップ」】

「よしっ!YouTubeの企画がまた増えましたねぇ~?」


「今回の企画に関しては伸びたら未来に多めに給料を渡さないといけないですな。会社は」


「これ以上に金持ってても仕方無いんだけどね。まぁ、将来的に色々と使っていくつもりだから。有るには越したことはないんですけどね」


「えっ?ガチで走って良いんだよね?」


「う、うん。それはそうだけど……」


「2000メートルで良いんだっけ?それで上り坂があるんだっけ?」


「そうそう」


「別に坂道くらい、芝だったら靴さえちゃんとしたヤツ履いていれば大したことはないね。上り坂とか、余程の長距離じゃなかったら平らな道と何にも変わらない」


「なんか、凄いことを言っちゃってるけど?」


「坂道を坂道と思わないところが化物と言われる由縁かな」


「本当に遠慮しないでいくから。仕事の合間とか終わりとか、ちゃんとストレッチとか……走り込みの時間も増やすか。インターバルとかも交えつつ」


「やべぇ、本気だぞ。黒崎ちゃん」


「絶対に私は手を抜かない。今まで大会に出させてもらえなかった鬱憤を中山競馬場?だっけ?そこで晴らさせてもらうから」


「ひ、一人だけ企画の趣旨を間違えているような気がする。一応は皆でワイワイ楽しみながらも、全力で走ってエンジョイしようねっていう企画なのに。中山競馬場の宣伝を踏まえながらっていうのも考えているから、ちょっとしたロケみたいなもんなのに………」


「走ることがメインじゃないの?」


「メインっちゃメインだけど………藤華みたいに今から体作りをしておこうっていうのは無いよ。てか、藤華はそもそも体は仕上がっているじゃん」


「うん。体は仕上がっているから………後は調整だけかな?って。遅くてもお盆前っていうことは、そんなに時間が無いじゃん。遅くてもっていうことは7月中……ヘタしたら来週のどっかになる可能性もあるのに、それで準備も無しにベストなタイムを出せるわけがない」


「一人だけアイドルじゃなくてガチのアスリート混ざってるんだけど」


「逆に一人だけこんなに気合いが入ってるっていうのも面白い展開になりそうだから。それはそれで良しとしましょうか。企画者がそういうのだか皆様!文句は無しというこでお願いいたします!企画者からのお願いです★」


「企画者権限っていうのはズルいわ」


「別にそんなところにいちいち突っ込んだりはしないけど。やる気がないよりはやる気が有りすぎる方がマシだし」


「当日になったら「ヒヒーン」とか言ってそう」


「言わないわ!本当に馬になるつもりはないわ!」


「てか、2000メートルって………まぁまぁキツいな………私達もちょこちょこ走っても疲れないように体の調整だけはしておくかな。一応は全力で走るっていうのを企画者様がおっしゃっているので!」


「当たり前よ!企画に手抜きなんてあってはいけませんからね!」


「あっ、はい」


「んじゃ、そういうことで。由利姉ちゃんとかには後で企画書とか作っておくから」


「嫌、今作るわ。今日と明日の分の仕事は片付けたから。ちょっと余裕からサクッと作っちゃうね。社長は承認するしか選択肢無いわけだから。そんなに作り込んだのは渡すつもりないし」


「俺、社長辞めようかな……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ