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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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947件目【アイカ「いえーい」ユリ「やったね~」】

ジジイ2人はグチグチ言いながら受付を後にした。一応は今までのやり取りは全部録音しておいた。後で金のやり取りのところだけを編集して、他は全部トリミングで削除すれば問題は無い。


手切れ金だ!っていうところだけがあれば私達には良いので。


逆に全部残すと私もそれなりに暴言やら何やらを言ってしまっていたので、自分が不利になるような証拠はしっかりと消しておかないとですから~。


ジジイ2人が出ていったことを確認すると、私と由利ちゃんでハイタッチを交わした。


悔しくて仕方がないだろうな。


自分の子供よりも年下どころか、私に関しては孫の年齢と言ってもいいくらいの人間に自分の人生を潰されるんだから。


そもそも、コイツ等も何人という今の私くらいの年齢の人間の未来を奪ってきたんだ。そのツケを支払う時が来たっていうだけの話。


因果応報という言葉も知らないジジイには、こういうことで現実というのも学ばせないとね。


老い先短いんだから、今更学んだところっていうところでもあるし、あそこまで頭が固くなったジジイの考えなんて死ぬ直前になっても変わらないんだから。


役員になっている間に病気とかで死なれても困るし。遺産目当てで色々と勘違いした人間が会社に乗り込んでくるということも考えられるから。


うちの事務所では無いが、他の事務所では上層部の役員が無くなった時に遺族が「遺産の話は聞いていますか!?」なんていうのを直接乗り込んで確認してきたというとんでもねぇ連中も居るらしい。


遺産目当てであーだこーだ言い始める連中も連中だが………


死んでも一切偲ばれることもなく、とりあえずは葬式だけは上げておくかっていう程度にしか思われない人間だったソイツもソイツってことになる。


そういうのを見たり聞いたりすると、人間は死んでからの評価が大事なんだなって思ったりもするわ。死んでも尚、ちゃんと評価されるっていう人間こそが本当によく出来た人間なんだと思う。


私もそうなりたいって常々思うが………私もやっていることがやっていることだからな。


死んでも高い評価をされたり「死んで欲しくなかった」って言われるような崇高な人間なのかって問われたら正直なところ………首を横に振るだろうなってところ。


良くてSTAY.㎡のメンバーかわ涙を流してもらえるかどうかってところかな?藤華だけは間違いなく、私が死んでもちゃんと涙を流してくれると思う。



ジジイが居なくなった後は、社長に「アイツ等の処分は任せます。あくまで私達が納得のいく形でお願いいたします」と告げて、STAY.㎡のメンバーのところに戻った。


5人は自由に過ごしていた。


藤華が私の名前を呼ぶと、全員が私の方を向いて「ないすー!」とか「流石は藍華!やってくれるねぇ~」と茶化された。


藤華に関しては、かなり心配している様子だった。今にも泣き出しそうな表情をしている。



「藍姉ちゃん………あまり無茶はしないでよね?本当に色々と心配になるんだから。あまり、心配をかけるようなことはしないでほしい」


「あ、ごめんごめん。前々から狙っていたことだったから。色々と今日があったから、その勢いで片付けるかっていうので話進めてたから」


「それでも、無理しないで」


「う、うん」

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