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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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943件目【ミツキ「てめっ、ふざけんな」アイカ「なんのことでしょ?」】

「やったれ、やったれ」


「藍華、マジで………ふざけんな!」


「フフフフ………」


「怖いから。藤華ちゃん、本当に怖いから」


「ちょっと痛いだけですから。臘麻殿」


「絶対に嫌なんだけど!?さっきの三角絞めの記憶は私の中でトラウマになっているんだからね!?ちょっと、藍華……?藍華!?どこいった!?」


「由利姉ちゃんのとこ」



由利ちゃんに再び呼ばれた私は、由利ちゃんと一緒にパソコンのデスクトップを眺めていた。


STAY.㎡のグッズや写真集などの物販全般に関する売上のデータの詳細を見せられた。どれも利益に繋がる程度には売れている。一番売れているのはペンライトだったが………


その次に売れていたのは藤華の写真集というのが驚きだった。藤華の次に売れていたのが私の写真集だった。

ブロマイドなど、メンバーに関するものに関しては私よりも藤華が一番売れているのだ。私は全てが2番手止まりっていうことになっている。


メジャーデビューしている人間が、インディーズの人間にグッズの販売でも負けるという………なんか、人気格差っていうのが既に手始めている。



負けてたまるか!っていう気持ちは勿論あるけど、「藤華はやっぱり凄いな」っていう気持ちがある。嬉しいという感情が沸き上がってきた。


本当に妹みたいに可愛がっていたから。自分のやりたいことでちゃんと結果を出すどころか、私ですらも届かない領域に行こうとしている。


新時代を作る伝説の人間が誕生した瞬間っていうのを目撃したよ………



「おい!藍華!何スルーしてんねん!全然触れてくれないあたりが余計に傷付く!」


「水月ちゃん………サヨナラ」


「いやぁぁぁぁ!」


「STAY.㎡はダブルセンターは扱いになっているけど、藤華をちょっとアピールするようにして売り出していきたいよね。藍華とはそんなに差が出来ないように売り出さないと藍華のファンが何を言い出すか分からないから」


「私としては藤華の方を全面的に売り出してほしいけど、そうなると私と藤華のツートップっていうのが崩れちゃうからね。あくまで最低限のバランスというのは保っておきたいよね」


「割と崩壊しかかっていると言ったら………しているんだけどね?藤華はメジャーデビューしたら、その話題に更に火が付く。一気に広がっていくと思う。藍華も頑張らないと藤華の人気に押し潰されちゃうかもよ?」


「そうだな………メンバーのブロマイド、写真集、掛け軸みたいなヤツもSTAY.㎡の中では藤華がプリントされているのが全部一番売れているわけだから」


「掛け軸無くてタペストリーね?間違ってるわけじゃないけど………掛け軸っていうとなんか、ちょっと変な感じするから」


「間違ってないならええやろ」


「まぁ、なんでもいいか。ライブでもグッズの宣伝をしている時に普通に「掛け軸!」って言ってるんだから。でも、そのライブで言ったりテレビで言ったそういう一言がTwitterにトレンド入りすることもあるんだから………藍華の影響力も相当なものだよね。掛け軸がトレンド入りするってなかなかよ。それが藍華の発言からだとしたら」

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