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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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931件目【クイナ「藍華が居ねぇと家に居てもつまんねぇな、やっぱ」】

「あっ、そうだ。由利ちゃん。ユーリ&來依柰の方のファンクラブの方はどうなってるの?そっちも開設しているんでしょ?」


「うん。STAY.㎡、明星、ユーリ&來依柰は全部同じ日にファンクラブを開設しているから」


「どんな感じなの?」


「ファンクラブ自体は10万人オーバーってところかな?STAY.㎡には及ばないってところ」


「あれ?てっきり灯籠よりも上に行ってると思っていたのに、しかもSTAY.㎡に巻けているなんていうのは意外だったな………」


「STAY.㎡に藤華と藍華が居なかったら、もう少し伸びていたかもね。2人がちょっとヤバ過ぎた。私も來依柰もまさかSTAY.㎡よりも伸びが悪いなんて思わなかったから……同じ日に開設したのは、どのグループが一番伸びるのかっていうのをしっかり見極めるためにやったんだけど………ユーリ&來依柰、STAY.㎡、明星の順番になるんじゃないのかな?って思っていた。私達は過去にも活動していたし。私達の初ライブでもSTAY.㎡よりも盛り上がっていた気がする。その後のワンマンライブでも発売日には前売りのチケットが完売するっていう……倍率も20倍というものだったのに。ステージだって、初ライブと同じようにさいたまスーパーアリーナでやっていたこともあったのに………なんで?ってなってる。STAY.㎡よりも大々的に存在をアピールしているっていうマネージャー権限で上手いことやっているのに、それでもファンクラブの人数に5万人以上の差が生まれている。事務所の貢献度で行ったら明らかにSTAY.㎡の方が上。私と來依柰、明星のファンクラブの人数を足してようやく届く人数にSTAY.㎡のFC会員が伸びるなんて思わなかったよ………」


「そんなに勢いがあるんだな。STAY.㎡って。凄いな。とりあえず、仲良しメンバーを集めて……私と藤華は付き合いが長いっていうのもあるし、藤華の実力なら普通に私とダブルセンターでも問題無いよね~っていう軽いノリだったのに。グループ名ですら適当に付けたっていうのに。メンバーの下の名前のイニシャルを並べただけなのに」


「本当に、シンプルな実力差で負けたんだなって思うと………私達が伝説って言われたのは本当に過去の出来事だったんだなって思うわ。それ以上に大きな伝説が既に生まれちゃっているわけだから。そもそも、一応は明星は正式にはインディーズですらない、研修生っていう扱いだからね。研修生で組んだグループのセンターのソロが15万人のFC会員を抱えるセンターの一人、YouTubeで発信したソロ曲も500万再生オーバー。研修生とは思えないほどの圧巻の実力とカリスマ性を備えているよ。だから、表向きにはインディーズっていう扱いで、メジャーデビューの日取りも早めにしているんだよ。いつまでもインディーズのままにしておくのは勿体無い。早く正式レコード会社と契約させないと……!ってなってる。レコード会社からも複数から打診されているから……どこでデビューさせるかっていうのも考えものだし。明星も同じような状態だから………」


「藤華達を甘く見すぎよ~」


「ほんと、ちょっとでも調子に乗った自分が馬鹿みたいだよー」

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