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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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930件目【ミク「いだだだだ……!」トウカ「余計なこと言うからお仕置きや!」】

やっぱり、自分が本当にやりたかったことがちゃんとやれる!っていうことになったから、精神的に安定してきたのだろうか。ちゃんと夢を叶えられたわけだから。


姉ちゃんに関しても、メイドの仕事だけじゃなくて作曲の仕事の方も行うようになって。


自分達が歌う曲だけじゃなくて、私達が作った曲の編曲……それだけに留まらずに多方面からの楽曲提供の依頼が来ているみたい。


もう、メイドの仕事をしないで私の家から離れて一人暮らしが出来るくらいのお金は十分すぎるくらいにあるし、姉ちゃんは元から生活力があるから、今すぐに家を決めて出ていくことも可能だ。


でも、そのことをチラッと話したら「私は藍華と暮らしたいから」っていうのを真っ直ぐな目をして何の恥ずかしげもなく言われたから。言われたこっちが恥ずかしくなっちゃって、駄目なんて言えるわけもなかったので………


「藍華と暮らせるし、何かと私達の事を守ってくれる家だからね~」という理由もオマケみたいに話していた。


確かに、それは分かる。にぃーとねぇーの目が簡単に届く範囲だから。


業界の人間も週刊誌の人間もヘタに嗅ぎ回れないようになっている。鵺島家の本邸の前でウロウロしている不審者が居れば、鵺島家の連中は容赦なく潰しに掛かるから。


見せしめとして、何人もの記者が生き地獄を見せられる羽目になっている。そんな恐ろしい家に住んでいる人間に煽るような真似を軽々しく出来るわけがない。



色々と言ったけど、姉ちゃんは私と一緒に暮らしたいのが本音で、打算的な事に関しては建前っていうことは分かっているから。


出ていったところでにぃーとねぇーが協力してくれることは変わらないんだから。そもそも、そういう極力が無くたって姉ちゃん自身の"繋がり"も大きいものがある。


私と居る理由は損得勘定で言ったら得することなんて無いはずだから。そもそも、私達の送迎を自ら名乗り出るなんていうことはしない。そういう面では自分が思うように行動したい!っていうタイプの人間だから。


だからこそ、にぃーとねぇーも信頼して色々と手を貸してくれるんだろうね。少しでも自分達の力を利用するだけして調子に乗るような奴は許さないし、兆候が見えた時点で制裁を下すから。


日本の法律は「疑わしきは罰せず」だけど、にぃーとねぇーに関しては「疑わしい時点で罰する」だから。


それが姉ちゃんは対象外だから。本当に真っ直ぐな気持ちで住み込みで働いているんだなって思う。第一、こんなことを長々と言わなくても、姉ちゃんは私が出ていったら同じく出ていくっているしな。


私が居るから居るだけで、居ないなら住み着く理由が無いってハッキリとにぃーとねぇーにも言っちゃったから。


そういうことを言ってくる人間に2人は好感持つタイプだから。損得勘定抜きで自分の気持ちを意地でも貫くっていう人間が好きだからね。


なかなか今の時代、打算無しで人と付き合おうっていう方が珍しいくらいなもの。


そうやって損得勘定で考えるから、誰からも相手にされない孤独な人間が増えてるんだろうな、日本というゴミみたいな国は。

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