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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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927件目【トウカ「おもわせぶり」】

「なっ………!うっ、私は可愛くないもん!藍姉ちゃんの方がキラキラしていて可愛いもん!」


「私のどこら辺に可愛い要素があるんだ?藤華の目は節穴か?」


「ねぇ、なんで折角の褒め言葉を変な返し方するの?自虐だけじゃなくて、私までもディスられてるじゃん」


「新手の捨て身タックルをぶちかましていく、うちらのセンター」


「うぇーい」


「昔からだからね。それは私がよく知ってる」


「若干、藍華との関係性になると少しマウント取ってくるあたりがガチだなって思う。そんなところも「あー、可愛いな。ちゃんと女子高生やってるなー」って思うわ」


「柚依、マジで何言ってんの?しばくよ?」


「ぼーりょくはんたーい」


「いや、今更だよ。ちょっとくらい痛い思いをしないと人間は学ばないんだよ。痛みを伴ってこそ人間は成長するんだよ」


「本当に藍華みたいなことを言うんだね。どんだけ大好きなんだよ」


「えっ?私ってこんなことまでも言ってるの?そんな痛みを伴ってこそとかっていうことを言っちゃってる系アイドルなの?」


「こんなことを言っちゃってる時点でアイドルですらないよ。こんなんでよくアイドル名乗っていられるなっていうレベルやなって思いますわ」


「そこまで言う!?」


「藍華。ちょっと良い?」


「ん?なに?由利ちゃん」


「いや、新曲についての話し合いかな。藤華、ちょっと藍華借りるね」


「いや、私に言わなくても………」


「由利さんの判断は間違ってはないと思うのは私だけじゃないはず」


「藍華と藤華以外は由利姉ちゃんの判断は正しいって思っていると思いますな」


「えっ?」


「へっ?」


「分かんないなら仕方無いよ。とりあえず、曲作りに関して………相談だから。別に変なことしないから」


「されても困るんですが」


「しないって言ってるじゃん」


「ありゃりゃ、大好きな藍姉ちゃんが______」


「ふん"っ!」


「うぎゃぁ…………!?」


「藤華のエルボーが見事にみっけの脇腹にクリティカルヒットいたしました」


「ちょっと静かにしてもらってええですか?」


「あっ……はい………申し訳ございませんでした………いててて………そんなに強めの攻撃をしなくたっていいじゃんか………マジで痛かった………痛かったよぉ………」


「ドンマイ、みっけ」



5人は何やら楽しそうにしている最中、由利ちゃんのデスクの方に連れていかれて、新曲についての真面目な相談をされた。


新曲がどうやら「男目線の曲が多すぎない?」っていうのを言われて、そう言えば「俺」という一人称や「僕」って一人称が多い曲ばかりを作っていたなって思う。


作曲自体には何にも問題が無いんだけど、作詞に関しては「もう少し、男性ファンを意識した女目線の歌詞を書いた方がいいかも」っていう相談だった。


今までのSTAY.㎡、明星もインディーズ扱いとなっているのに、メジャーデビューしているアーティストに並ぶアルバムやシングルの売上、音楽配信サービスに関してはメジャーデビュー組を含めてもトップクラスに入るダウンロード数を誇っているようで。


クオリティについては問題無いけど、もっと上を目指すなら女性アイドルらしく女目線の曲を作ってほしいとの軽い相談ですな。

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