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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
925/1612

911件目【ユイ「これが藍華の………裏の仕事の様子か………」】

「ありがとうございます。では………」



私は咲希に、社長の兄貴から受け取ったスマホを渡して「パイロキネシスで燃やせそう?」って聞いてみたら、すぐに「分かった」と淡々と返事をすると同時にスマホを発火させた。


スマホが燃える変な臭いがしたので、臭いのキツさに思わずに鼻をつまんでしまった。燃やしている本人も「うわっ……!くさっ……!」って言って、10秒ほど燃やした後に鎮火させて、それをテーブルの上に置いた。


これでスマホの方は使えなくなったな。中にSDカードも入っていたのだろうが………全て全滅だろう。


それを見た社長の兄貴は立ち上がって「テメェ!何しやがる!」と咲希に掴み掛かろうとしたところ、未來に顔を思い切り蹴り飛ばされて地面に倒れた。


未來の脚力の強さも相まってか、倒れたというよりも吹き飛んだっていうのが正しいだろうな。


顔を蹴り飛ばしても尚、未來の気持ちが落ち着くことは無く、顔を押さえながら両方の鼻の穴から血を吹き出している社長の兄貴の髪を掴んで「オメェが何してんだよ?あぁ?」とDQNスイッチがONになってしまったので、未來は未來で好きにやらせておくことにした。


こっちはこっちでババアの対応でもしておくか。


未だに放心状態で私の呼び掛けにも応じないので、思い切りテーブルを蹴り飛ばして我に返させた。その音に未來までもビックリして、オッサンの髪を手放した。


テーブルの上に乗っかっていたティーカップは床に落ちて中の紅茶は床に散乱し、テーカップの方は割れていた。


これ、器物破損になるんかな?まぁいいや。こんなことで「器物破損だ!」って言ってる余裕なんてコイツ等には無いだろうから。



「おい。いい加減にしろよ?」


「ひ、ひぃ………!」


「あ、藍華………?」


「いつまで呆けてんだよ。お前に対しての話は終わってねぇんだけど。ここまでナメた態度を取っておきながら無事に済ませると思ってるの?」


「そ、それは………さっき………先程、示談書と誓約書にサインしましたし」


「したな。テメェがしたわけじゃねぇけどな。それに、あの誓約書はあくまで「ライブの延期による損害賠償と慰謝料に関する」示談書と誓約書だ。私達に対しての侮辱に関しては責任追及をまだやってねぇからな?」


「そ、そんな………!理不尽な………!?」


「理不尽なのも現実なんだよ。世の中から理不尽が完全に無くなることはないし。その理不尽によって救われる人間も居るんだよ。理不尽っていう言葉の響きだけ何かもが全部悪いって思ってんじゃねぇよ。何よりも理不尽に関しては、不特定多数にやっているアコギな商売しているテメェ等なんかに言われたくねぇことなんだけどな?」


「まだ、私達から何かを搾り取ろうと………?」


「話通じねぇようなら、今から通路に行って拳銃持ってきても良いんだけど。話通じねぇ奴なら、喋ってようが無言だろうがどっちでも良いから。死人と変わりのねぇ状態を続けるっていうのは、今から外に転がっているゴリラ達と一緒の状態にしてやるけど………?」

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