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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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294件目【クイナ「皆でリビングの方、覗きにいく?」4人「はーい!!!!!」】

自信が無い千柰都を励ます。


打算なしで本当に千柰都が凄いと思っているからネガティブな考えをすることはないっていうことを伝えている。


でも、千柰都は初めての事ばかりなんだから緊張するのは当たり前だし。リハーサルだってろくにやらないでの本番ということにもなるわけだ。


いくらなんでも社長も由利ちゃんも千柰都がド素人っていうのを忘れているかのようなスケジュールの組み方をしているんだよな。


本番にかなり強いタイプの千柰都だとしても、経験の無さが影響して頭の中がパンクするでしょ。インディーズから徐々に経験を積ませていくっていう話はどこ行ったんだよ?って思う。


これじゃメジャーデビューしている私達とさほど変わらない扱いじゃんかって。私だって今回のライブで何をミスするか分からないんだから。ただ単にライブをするだけじゃない。「はるかぜ」の動きも見ながらやらないといけない。


色々と複雑なことを同時進行で進めるという密度の高い……高過ぎるくらいな仕事を素人の千柰都に任せるなんて何を事務所は考えているんだろ?って。千柰都のメンタル面のことをもう少し考慮してやれよって話。


能力と才能だけが人間から遥かに逸脱しているっていうだけで、メンタルとかは普通の女の子なんだから。ちゃんと思春期の高校生なんだよ。


けど、今更ライブをやりません!なんていう事も出来るわけないし、ライブをやれば必然的に「はるかぜ」の奴等が動く。今回ばかりは修正が利かないところまできてしまっている。


今回の件が千柰都……明星組にとって吉と出るか凶と出るか……嫌、凶に出る可能性は限り無く低いんだろう。


それも社長達は見越しているもんだと思っている。特に社長なら先に起こるであろう問題やら何やらっていうのは理解しているはず。別に異能力を使えたりはしないけど、人を見る能力がレベチだから、そこら辺は信じている。



「まぁ、何かあっても私がフォローするから。安心してよ。相棒」


「あ、うん…………あ、ありがとう………」


「ど、どうした?」


「外、窓、なんか変なのがいっぱい居るんだけど?」


「はぁ?」



千柰都が窓の方を見た瞬間に怪訝そうな表情を浮かべた。私も千柰都の表情が気になり窓の方に振り返る。


私の部屋に残っていたはずの4人と、姉ちゃんの5人が何かやっている。未來がギターが弾いていると思ったら、それに合わせて左右からロンダートからのバク宙を披露する柚依と咲希。


あの2人、あんなことまでも出来たんか……?本当に色々と「はるかぜ」で頑張っていたんだな。


水月はその2人が左右からのアクロバット決めた後に中央で助走を付けてハンドスプリングからの前宙を披露。


未來はギターを私達からは見えないところに置いてから、サラッとバク転を繰り出す。その後に右の方からメイド服を着た姉ちゃんがゆっくりと現れて、助走無しでその場でバク宙をした。



「あ、アイツら………何してんの?」


「昔のV6の物真似?」


「ホントそれ」


「來依柰さんもメイド服でよく出来ますよね……」


「アレは身体能力ゴリラだから」

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