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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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264件目【シャチョー「人間関係っていうのは、難しいな」】

「社長は仕事に戻ってください。余計なことしかしないので。私達の物事に口出さないでください。こじれたら手遅れになるんで。その後の処理もしないんですから。無責任なことをやらないでくださいよね?」


「あ、はい……すみませんでした。では、仕事に戻ります」


「社長よりも強い権限持ってる藍華って………この事務所でどういうポジションなの?」


「筆頭株主だからね。藍華は」


「ひっとーかぶぬし?」


「あぁ………まぁ、そこら辺は良いや。色々とちゃんとした事情があって藍華は言える立場になってるから。あまり気にしなくて良いよ」


「触れないでおくわ。触らぬ神に祟りなしっていうことで」


「それが良いみたいね。難しい話になってくるとよく分からなくなりそうだし。聞いても「ん?」ってなるだけだから」


「でも、ワルキューレにおいては藍華が一番に近い権力者なんだなっていうのは分かる」


「専務も藍華が出てくると何にも言えなくなるからね。私達が入る前の専務とかって結構癖が強めで社長も由利姉ちゃんも悩んでいたみたいなんだけど、藍華が覇権を握るようになってから、藍華に何にも言えなくなっちゃって……」


「私達の"家柄"っていうのもあったし。そこを敵に回したら自分が危ないって思って上手いことをやろうとしたみたいだし。名家の令嬢ってだけだろ?所詮は。って高を括っていたら……まさかの令嬢っていうだかじゃなくて、本人も色々と出来ちゃったパターンで、一気に力を付けられた藍華に太刀打ちできなくなって………それで一回、専務が勝手にやらかした時には藍華が介入して「お前、何してんの?」っていう感じになりましてね……藍華に尻拭いさせたっていうことで、一回はクビになるっていう話も出てきたんだよ。ただ、仕事が出来ないわけじゃないから、社長が藍華を説得して事務所で半ば飼い殺しの状態にするってことで決着したこともある」


「お、おう………めっちゃ一気に話されて理解が追い付かないところもありますが」


「藍華に逆らっちゃいけないっていうのは、あくまで社員の中だけの暗黙の了解みたいなところだから。私達、所属しているだけの人間には特に藍華に対しての制約は無いよ。まぁ、あるとすればヘタに怒らせると感情的になって鋭い言葉が飛んでくるから。そこだけは気を付けた方がいいからってくらい」


「由利さんって喧嘩の度に毎回毎回あんなこと言われてんだなって思うと、よく辞めないで仕事続けられるなって思う」


「言い過ぎだ!っつっても藍華(ばか)が聞いてくれねぇからな。ね?藍華」


「ん?なに?ライブで歌う(ヤツ)聴きながら麻雀ひてたから全然話聞いてなかったんだけど?何か私の話をしていたのかな?」


「聞いてねぇならいいや。気にしないで続けてくれ」


「あっ、今思ったんだけどさ。藍華ん家って行っても良いのかな?」


「んえっ?なに?私の家がなんだって?」


「お前、聴力ジジイかよ」


「曲聴きながらだから!後、ジジイじゃなくてせめてババアにして!性別変わってもうてるがな!」

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