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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
265/1612

263件目【チナツ「由利さん、感情的になると面倒臭いな」】

「えっ?千柰都達は大丈夫だった?」


「えっ?何が?あー、由利さんが物投げたりとこしなかったってこと?それなら大丈夫だよ。うちらには特に何にもしなかったから」


「物投げたりしていたから、本気でシメ上げるつもりだったけど。関係無い千柰都達までに当たるのはおかしな話ですからね!」


「それはされてないから大丈夫よー」


「物投げるのは由利さんの方だったんか………藍華が投げるもんだと思って、藍華の方を警戒していたら全然そんなこと無かったわ」


「みっけ、水月。嘘やんけ!って思った。マジでヒヤヒヤしたんだからね?何が飛んでくるんだろうって思った」


「…………………ごめん」


「ごめんなちゃい」


「本当だよ!なんで余計なことを言うんだよ!そういうのが困るんだからね!じみに!」


「本当にごめんだってば!」


「はぁ~、まぁいいっか。由利ちゃん、大丈夫?」


「うん。今日はそこまで暴れたりしてないから大丈夫」


「暴れたりしないのが普通なんだけどね?」


「うっ」


「良いんじゃない?仲直りしてくれれば何でも良いんじゃないのかなって。ちょっとビビっただけだから」


「全く……由利には困ったもんだよな。今回は藍華はそこまで悪くはないな。あそこまで適当な対応をした由利が悪い。由利がもう少ししっかりとした対応をやっておけば藍華を怒らせることもなかった。藍華が「はるかぜ」の事以外にも、今日の土御門魁聖の件でもあって、明後日のライブも中心となって回していかなきゃいけない………そんだけ頭を使って、いっぱいいっぱいのところで更に由利からの余計な真似をするから、それでプチンときたわけだからな…………お前が悪いんだよ」


「は、はい。すみませんでした。本当にご迷惑をお掛けしました」


「謝る相手は俺じゃねぇだろ?そこにいるSTAY.㎡の6人に対して謝るべきだろ?そういう状況も分からないところが藍華をイラつかせるんだよ。頼むから変な負担を藍華には、くれぐれも掛けさせないようにな?……っていうのも何回も言ってるんだがな……何で分かってくれねぇんだろうっていうのはある」


「うぐっ………」


「社長。もういいっすから。これはもう終わったんですから。社長も社長で余計なことを言ってぶり返させないでほしいっすよ。また喧嘩になったら社長のせいですからね?」


「あ、藍華………あ、まぁ………うん。そうだな……」



こういうところなんだよな。うちらの事務所の欠点って。


家族付き合いのようなアットホームなところが良いところなんだが………そのせいで、何かトラブルが遭った時に余計に首を突っ込んでくるのが良くないんだよね。


淡白な関係だったら小さく収まっていたトラブルも、仲が深まっているだけに色々と周りからの介入があって……こじれてこじれてで、変な方向に向かっていっちゃうんだよ。


個人間の喧嘩くらいなら、第三者として適当に聞き流しておけばいいのに。なんで首突っ込んじゃないのかな?っていうのは前々から思っていた。


まぁ、良いところもあれば悪いこともあるからね。無理矢理変えていくっていうのも大変だしね。これで形作られているんだから。


その根本を変えるよりは……まぁ、これはこれで一番良い形だから。こういうところは我慢するところだよね。


他は我慢しなくて良いよね。あははっ。

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