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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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261件目【チナツ(藍華、大丈夫かな……?)】

「ちょっとは瑞樹の馬鹿の話をしたら落ち着いた?」


「うん。だいぶ楽になったよ。そういう奴等の邪魔を徹底的に食い止めてくれてるのは由利ちゃんのお陰だしね。ちょっと……言い過ぎた。色々と有りすぎて頭の中がグチャグチャになり過ぎて……謝らないとな」


「由利ちゃんも同じ気持ちのはずだよ?どうする?受付の方に戻る?」


「あぁ、うん。戻る」


「由利ちゃん、大丈夫かな?千柰都達、上手いことやってくれてると良いんだけど……」



タバコを皆で吸いながら話していた。私は気付いたら3本くらい矢継ぎ早に吸っていたようだった。自分でも無意識だったから全然気付かなかった。


自分でも感情的になると、自分のやっていることも分からなくなっちゃうくらいだからな……本当に直さないといけないところなんだけどね。


分からなすぎるっていうわけじゃないから、周りからすれば感情的になりすぎてるだけっていう印象なんだけど……タバコ何本吸ってるのかが分からなくなる以外にも、Twitterで余計な愚痴とかを投稿しそうになるっていうのもあったからね。


さっき話した瑞樹っていうクソ女優の愚痴をTwitterで書き込もうとした時、たまたま書き終わった途端に我に帰って投稿するのを止めた気がする。


内容が愚痴と言うよりかは完全に内部告発みたいなものだったから。

既婚者の権力者と体の関係を持ちまくっているクソビ●チみたいなことをみっちり書いちゃっていたから。


そこそこ売れていて、主演ドラマや映画もあるくらいの立場のある人間の不祥事なんて内部告発されたら言い訳も出来るわけもなく、謝罪会見からの業界追放……一般職もろくに付けないだろうから……行き着く先は見えてくるよね。


そうなっても特に問題は無いんだけど、事務所の運営資金を稼いでくれるっていうのもあるから、私の一時の感情だけで事務所の利益が下がるような真似はしたくない。


そういうことをしちゃうから、どこかで直していかないと不味いのは分かっている。


でも、生まれもった性格っていうのもあるから、そこからねじ曲げるようにして無理矢理矯正していくっていうのは、なかなかに難儀な事でして……


仮にそのTwitterとかを投稿したところで、私にお咎めがないのは分かっている。事務所も事務所でそういうのは大体の事は把握しているから。


お咎めが無いからって何でもやっていいことにはならないし。目先の事に囚われた時点で自分に負けたなっていうのは一番嫌だから。ソイツの人生がどんだけ落ちぶれようと知ったことではないんですが……


やり過ぎるのは良くないよねっていうのは頭の中では理解しているつもり。ただ、本能がそれを越えてくるから……結果として爆発しちゃう。



「はぁ……私、こんなんでアイドル続けていても良いのかな?」


「えっ?ちょっ、変なこと言わないでよ!」


「藍華が居なくなっちゃったら本当にワルキューレという形が無くなって事務所が終わるから!マジでガチで変な気だけは起こさないでよね!?」


「あ、うん。だ、大丈夫……辞めないから……」

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