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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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259件目【ユリ「藍華、怖かった……」】

「今日のは言い過ぎだって。いつも喧嘩した時は言い過ぎてるから……いつも通りっちゃいつも通りではあるけど。今は喧嘩している場合じゃないんじゃん?「はるかぜ」のこともあるんだし。今はグッと我慢しないと駄目だよ」


「なんで我慢しねぇ人間のために、こっちが我慢しなきゃならねぇんだよ。意味分からねぇじゃん。アイツの方が私達よりも一回りも年上なんだぞ?なんで我慢が出来ねぇんだよ。おかしいだろ?それで未成年でまだ学生……高校生の私達に負担掛けさせる30手前の女ってどうなんだよ?頭おかしいんじゃねぇの?新手の子供部屋オバサンだよ、アイツ」


「本人も藍華に言われたことはちゃんと分かってるから。藍華が色々と出来すぎるだけっていうのもあるんだからね?」


「そんなわけあるか。私だって任された仕事と時間があるから少しだけ雑務やってるくらいなもんじゃん。慣れてくりゃ誰だって出来るようなもんじゃねぇかよ。それを出来てねぇアラサーの馬鹿は何処のどいつだって話だよ」


「藍華がそう言うから、由利ちゃんも「私も頑張って色々とやらなきゃ!」って見えないところでやってるんだよ。私と未來には見えちゃっても、少なくとも藍華にだけは見られないように陰で頑張っているんだよ。藍華だって見てはいないかもしれないけど、由利ちゃんの話や様子からして察してるでしょ?普段から無駄に察しが良いんだから」


「んなことは分かってるよ。だからって私は仕事頑張ってますから!ってみたいな態度を取られたら「はぁ?」ってなるじゃん。「こっちだってやってんだよ!テメェ等みたいにデスクワークだけやってりゃいいわけじゃねぇんだよ!」って。お前らのデスクワークも私達がやってんのに、何をグチグチ文句付けてくんだよ。気に食わねぇなら辞めろって話だよ。別にデスクワークくらいなら代わりなんて誰でも居るんだからよ」


「言い過ぎなんだってば……」


「言い過ぎじゃないでしょ。あんな情けで置いてもらっている連中になんざ気ぃ遣う気にもならねぇだろうが!何人かシメても私に罰は当たらないでしょ?そんな低レベルの奴等しか居ねぇじゃん。そんな馬鹿みてぇな奴等の言うことなんざ、私は聞きてぇって思わねぇもん」


「はぁ………だからね?感情的になった藍華の言葉って本当に誰の言葉よりもメンタルにくるんだからさ……多少なりとも言葉選びっていうのは大事なんだよ?」


「選ぶ必要が無い人間に対して、こっちが色々と考えた言葉を投げ掛ける義務なんて無ぇよ。だったら自分の仕事くらいは完璧にこなせ。こなせねぇなら文句言われても黙って受け入れろって話。お前らが出来てねぇいう自覚を持って仕事に取り組まねぇから、いちいちしょーもねぇトラブルとかが起こるんだろうが。下らねぇケアレスミスを連発するんだろうが。私達が色々とやってなかったら終わってるだろ、この事務所の運営側はよぉ」


「本当に、受付から離れさせて良かったねぇ……」


「いつものことでも、こんなのを毎回毎回浴びせられたら(たま)ったもんじゃないよね」

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