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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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251件目【ミツキ「それは無いってばよ」】

「それに、自分から私達が振りやすそうな話の持っていき方をしたんだから。自分が悪い。ギリギリで生きているとか言うんだから。そんな絶好なチャンスを見逃すわけがないでしょ?」


「やらかした………自分で自分の首絞めちゃってたじゃん。まさかNGワードが亀梨君だなんて思いもよらなかったもん」


「KAT-TUNの話題を振らない限り水月の口から出ないけど、振っちゃえば勝ちも貰ったようなもんだよ。振って話を進めさせれば勝手に出てくんだろって」


「本人が言い始めるもんだから、何も怪しまれずに引っ張り出せたから良かったよ」


「くっ………!余計なことを言うんじゃなかった………!」


「すだんだっぷ、みつき」


「へいへい」



水月、淡々と未來のビンタを食らった。


あまりにも受け入れるのが速かったし、特にリアクションしそうにもなかったから、スマホをいじろうとしたら、隣で「んぎゃぁぁぁぁ!!!!」という悲鳴が聞こえてきた。


急にデカい声が隣から聞こえてくるもんだから、思わずスマホを落としそうになる。なんとか反射神経を研ぎ澄ませて床に落とすのは免れた。


にしても、そんなに悲鳴をあげるもんかね……?


「私、全然平気ですから」っていう雰囲気を醸し出しておきながらビンタされたら周りに居る全員が驚くような声量で叫ぶだなんて。


千柰都は丁度紅茶を啜っていたようで、ビックリして噎せていた。こっちもこっちで死にそうになっている。


柚依と咲希は2人仲良くソファの上で跳ね上がっていた。無言で尻で跳ねているんだから少し面白かった。一番面白いのは隣で騒いでいる水月ちゃんですがね。



あまりにも騒ぐもんだから、由利ちゃんが出てきて「お前、ちょっとうるせぇんだけど?」って言われて頭をバインダーの角で叩かれていた。


あまりの痛みに声を上げることもなく「ぉ……っ!」と小さく、声にもならない呻き声のようなものを出して地面に蹲って悶絶している。



「おぉ………角は駄目だって…………バインダーの角は駄目だってば………えっ?私の頭、大丈夫?髪の毛ある?えっ?禿げてないよね?大丈夫だよね?」


「髪は大丈夫だけど、頭は大丈夫じゃないと思う」


「それはどういう意味?」


「えっ?どういう意味って、そのまんまの意味ですけども?」


「ただの悪口にしか聞こえないのは何で?」


「だって悪口だと思って言ってるんだから。そりゃ悪口に聞こえるだろうよ」


「少しは(いたわ)ってくれたっていいじゃないか………!」


「急にデケェ声出すからだよ。お前の声、めっちゃ響いていたからな。追い出されないだけ有り難く思えよ。お前のせいで事務所から追い出されたらどうするつもりだよ?」


「そうなっても、新宿なんだから色々と遊べる場所はあるでしょ」


「そういうことじゃねぇんだわ。後、仮にそうしたとしても、外には「はるかぜ」絡みの連中がウジャウジャ居るんだから、ヘタに明るい時間帯に遊びにいくっていうのは良いとは言えねぇだろ」


「…………頭、痛い」


「水月ちゃん、座りなさい。おすわり!」


「はい」

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