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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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168件目【ユイ「先が思いやられる件について」サキ「それな」ユイ「洒落のつもりじゃないよ?」サキ「はぁ?」】

「2人とも、食います?紅生姜。んまいっすよ」


「そこまで食べるほど生姜に対しての愛情はないかなと」


「えっ、こんなに美味しいものを!?」


「藍華の喧しさのエンジンがどんどん掛かってきましたね」


「深夜テンションにしても早い時間なのにね」


「寝落ちグル通で一番騒ぐだけ騒いで寝るタイプだから。本当に嵐みたいなヤツ」


「私と大野君を比べちゃあかんでしょ?」


「そっちの嵐じゃねぇよ。天候の方の嵐だよ」


「あっ、そっちの嵐か。そっちの嵐なら納得のご意見」


「なんでそこだけは自覚してんだよ。他にも自覚しなきゃいけないところがあるだろ」


「人間は欠点があるからこそ素晴らしい」


「開き直り方が哲学臭くてイラッとするな」


「でも、まぁ、種類はどうあれ曲者同士なのは分かったから、特に問題も無くやれそうだよね。ここまで色々と話せる関係なんて、同じ業界……それも同じグループでなんて恵まれていると思うよ」


「こんな状況でも紅生姜頬張ってる奴だけどな」


「こういう時くらいは好きにさせてくれ。仕事が詰まってて考え事多いんだから」


「仕事が多いなら財布も予定も充実してるんじゃない?」


「充実し過ぎて休みが一切無くなった。貴重な休みも心が休まらない。由利ちゃんから余計なことを言われるからさ。「プライベートの行動は気を付けて!」って、すんごいキツめの口調で言ってくるの。1回本気でキレて「殺しにいくわ」っつって本当に事務所に行って一発ぶん殴ってやった」


「怖すぎるわ」


「あー、あったね。由利姉ちゃん。気絶してたもんね」


「半年くらいの話だっけ?それ」


「思ったよりも最近の話だった!?」


「みっけよりも暴れ馬のじゃじゃ馬じゃん。藍華」


「本当にムカついたんだって。私だって気を付けてるのにさ、「お前が一番不安だから言ってんだよ!?」って急にキレやがったから「マジで殺してやる」って思って事務所に行って一発殴ったら動かなくなった」


「えっ?アイドルの話だよね?これ。裏社会の人間達の抗争の話じゃないよね?」


「寝てんじゃねぇよ!って怒鳴っても起きなかったから気ぃ失ってたから帰った。社長からも特に何も言われなかった。由利ちゃんの電話の対応のヤツを聞いていたこともあって」


「まぁ、そんな言い方をされたら誰だってキレるよなーっていうのは後で社長から聞いて納得したよ。喧嘩吹っ掛けたの由利さんじゃん!って」


「由利ちゃんには土下座させたし、その分の誠意として金も払わせた。10万くらいで勘弁してやった」


「私達も前の事務所の人間にそれくらいやれたら良かったのに……自分達ばっかりが我慢しなくちゃいけないから、本当に間違いをいつ起こすか分からなかった」


「お互いがお互いのストッパーだったもんね。柚依が泣いてるところを見て、本当に私もツラかったんだから」


「うちの事務所、社員がヘマしたら普通に怒鳴り込んでいいから。社長も黙認してるから。由利ちゃんがマネージャーに付くだろうから、余計なこと言ったら普通にぶっ飛ばしていいよ。アイツは殴られねぇと分からねぇ馬鹿だから」


「そこまでするつもりは無いけど……一応」


「いや、ここだけは藍華の言う通り。由利姉ちゃんには一発かました方がいい」


「うんうん。由利さんの為にもならない」


「髪の毛の先から足の爪の先まで綺麗にバイオレンスだな。灯籠って」

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