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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
169/1612

167件目【アイカ「腸内環境!超活性化!」】

「んまっ、紅生姜と味噌汁はやっぱり合うな」


「その気持ち、誰にも理解されていない」


「良いんだよ。私限定マイブームなんだから。他人に理解なんて求めてちゃ紅生姜を食いまくるなんて出来ないから」


「そんなに食いまくるもんじゃねぇんだよな。いくら好きだからっつっても」


「流石に初対面の人間にはやらないよ。あっ、柚依さんと咲希さんは同僚ですし、これからも同じように活動していく仲間っていうことでもあるので、私のこういうところは予め曝け出しておこうかなと」


「潔すぎるのも考えものだ」


「それな」


「変に取り繕って幻滅するよりは良いでしょ。最初に幻滅される方が「あー、コイツはこういうヤツなんだな」ってなって慣れてきますもん。多分」


「こんなのに慣れたくないなーっていうのは私だけでしょうか?」


「柚依、私もだから安心して」


「同志よ」


「水月、あの2人って付き合ってるのか?っていうくらいに仲良いよな。距離感が完全にカップルの距離なんだよな」


「それは私も思っているけど、紅生姜を頬張っている奴には言われたくねぇだろうよ。シャキシャキうるせぇんだよ。お前はいつから草食動物になったんだよ。完全に牛にしか見えねぇよ」


「卯年だよ。こう見えても」


「どっちにても草食動物なのは草」


「あっ、ほんまや」


「自分で言ってて気付いてなかったんかい」


「ははははー」


「………………………………………」


「ちょっと~無視すんな~、みっちゃ~ん」


「小学校の時の呼び方止めろ」


「懐かしいでしょ?みっちゃん。なんで普通に名前で呼ぶようになったんだっけ?」


「あー、未來のアダ名と被るなっていうことになったからじゃない?みっけと似ているから、周りが自然と名前で呼ぶようになった」


「未來も人によってはみっちゃんって呼ばれるからね」


「それでたまに私のことかと思っちゃう。それで振り返ったり返事しちゃった時の恥ずかしさよ。自意識過剰みたいで恥ずかしいじゃん」


「安心しろ。水月がそれをやった時には「アイツの小学校のアダ名がみっちゃんだったんで」って説明をしているからフォローの方は大丈夫!」


「私の小学校の時のアダ名を広められているのが少し嫌なんだけど」


「そんな細かいことを気にすんなよ。どんだけメンタルが硝子なんだよ。薄氷かよ。そんなにセンシティブだったらストレス抱えすぎて死ぬぞ?」


「お前が諸悪の根源の時が多いっていうのも自覚無いのか?」


「皆無」


「最低だな。なんでこんな奴とアイドルグループなんかやってんだろ?」


「そういう運命だったんじゃね?知らんけど」


「お前の"知らんけど"って他の奴らの"知らんけど"よりも本当にムカつくんだよ」


「あー、それは激しく同意だわ。私は誰が使っていても殺したくなるもん。"知らんけど"って。なんであんなに"知らんけど"って他人をイラつかせるんだろうね?不思議な言葉だよ」


「若者言葉は基本的に他人をイラつかせる言葉ばかりだよね。だから私は使わないようにしてます」


「私も」


「咲希も柚依も私達とは違って真面目だもんね。藍華も見習えよ。紅生姜追加してねぇでよ」


「ん?なに?」


「まだ食べるんすか……」

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