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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
"SIX IMPOSTORS" AND "WHITE LIGHTNING"
1603/1612

1586件目【マリア「マジすか?(中丸君の真似)」】

「何があったんや」


「オーディションとかでもさ、審査員とかさ………いちいち「アイドルの貴方が、なんでこの役を志望したんですか?」って意味の分からないことを聞かれることもあるんだよ。いや、事務所が持ってきた仕事だから受けただけだし。そもそも、オファー来てんですけど?って。ちゃんと情報共有出来てねぇしっていうのでイライラしたから。その時は製作陣やら事務所にも「どういうことだよ」ってキレ散らかしたよ」


「藍華の不満は、若干ベクトルがズレているような気がしなくもないな」


「でも、言いたいことは凄い分かるなー。自己PRっていう体で、こういうことを聞いてる馬鹿も居るんだよ。何でお前みたいのが採る側なんだよっていうのはいっぱい居るよ?芸能界の採用方法に、一般企業の採用方法のテンプレ使ってんじゃねぇよって」


「リーマンの人事部上がりなのかな?って思う」


「ヤバイよね?」


「流石に何度も何度もって程回数は多くないけど……忘れた頃に来るからこそ凄ぇムカつくっていうのはある。はぁ!?ってなるもん」


「そんなに人材を選ぶ時って滅茶苦茶なの?」


「まぁ、作る側の頭の中によるからな………突飛なことを言い出しても、アドリブで対応できるだけの力を判断するっていう場合もあるし。ほぼ雑談で終わったこともあるし………極稀に、志望動機聞かれることもある。えっ?どういうパターン?ってなる」


「大変なんだな」


「あくまで個人事業でやっている部分もあるから、個人で仕事をしていくって、本当にどんな仕事でも「えっ?馬鹿なんじゃないの?」っていうことを聞いていくるのは一定数居る。そこの業界のことを知らなくても、何かの切っ掛けで馬鹿が上に立っちゃって……そこに当たった時に起こる。負の偶然が重なりまくった結果よ」


「へ、へぇ………」


「でも、慣れれば神様の仕事よりは圧倒的に楽だと思う。そんな世界創造なんてしないし。想像が付かないことをやるって、想像が出来ないくらいの労力を使うってことだろうから………それを経験しているマリアなら、芸能界の荒波なんて小波(さざなみ)みたいなもんやろ」


「あれ?まだ藍華が面接官のターンって続いてるの?」


「スイッチ入っちゃったんだな~」


「ありゃりゃ~」


「藍姉ちゃん、落ち着け。マリアさんに言ったって仕方無い。過ぎたことをいつまでも気にしないの」


「藍華って意外と昔の事とかネチネチと気にするタイプなのね」


「こういうところだけ無駄に乙女なんだよ」


「にぃーもそうだよ」


「兄妹クリソツで草」


「ねぇーは、そんなことないと思う。………いや、あるわ」


「遺伝子って面白いね」


「・・・・・・・・・・話、戻してもいいかな?」


「あっ、すまんすまん。ちょっと喋り過ぎちゃったね」


「喋りすぎだね。どんだけ溜まっていたのかっていうくらいに出てきたよ」


「便秘3日目くらいのウンコくらいに出てきたぞ」


「例えが汚ぇんだよ。トイレットペーパーみたいな見た目しやがって」


「神じゃなくて、紙になっちゃった」


「やかましいわ」

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