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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
"SIX IMPOSTORS" AND "WHITE LIGHTNING"
1571/1612

1554件目【ユイ「どーも」マリア「どーも」】

「んじゃ、柚依とマリア。2人で色々と話してみてよ。私達はちょっと離れるから」


「分かった」


「うん」


「お互いに人見知りするタイプじゃないだろうから、普通に仲良くなれると思うよ」


「同じ匂いがする」


「私も同じことを思ってます」


「やっぱ、同類って直感でそういうのが分かるんかね?」


「咲希、それはどういう意味だい?」


「そうだよ。どういう意味?」


「やっぱ似てる」


「はいはい。咲希も余計なことを言わないでね~?では、2人とも。ごゆっくり~♪」


「あっ、私もタバコ吸いたい」


「えっ?マリアも来ちゃうの?てか、マリアもタバコ吸うんだね」


「てへぺろ★」


「行ってきていいですよー。待ってるんで」



……ということで。


私達は受付に柚依を残して、10階の休憩所へと向かう。


水月は9階の休憩室で作業したりボイパの練習をしているようなので邪魔にならないように10階でのんびりすることにした。



エレベーターで10階まで行って、まずは喫煙者組は喫煙所に入って一服タイム。マリアも吸いたいとか言ってたけど、タバコを持っていなかったので。仕方無く私のを1本上げた。


タバコを咥えて火を付けて、前髪を手で掻き上げながら口から煙を吐き出す仕草が亀梨君にしか見えなかった。


やっぱ似てるんだよ。亀梨君に。割とふざけて亀梨って苗字を設定しちゃったけど、案外ピッタリなのでは?と思い始めている。


これで歌もダンスも上手かったら申し分無いよ。しっかりと、そこら辺の技量を見極めて………遅かれ早かれSTAY.㎡の、未來がポジションにマリアを入れたい。



STAY.㎡の管理は私に一任されているから、特に社長の許可も取ることもない。ただ、今回の未來の件に関しては週刊誌にも載る。


灯籠とSTAY.㎡を兼任していた売れっ子アイドルがグループと事務所から退所という事実は揉み消せるものじゃない。


ここはちゃんとメディアで報道しておかないといけない。この脱退報道が世間に広まりきったところで大きな区切りってところかな。


あの2人もメディアで取り上げられることを分かって抜けているはず。逆にメディアで報道されることで2度と戻れないようにしたいって考えているはず。


未來なら絶対にそうする。


その脱退報道が落ち着いてきたタイミングで、マリアの技量に合わせてSTAY.㎡に加入。新生STAY.㎡としてスタートをする方向で行く。


まさか、結成したての今のタイミングで、メンバーが2人も脱退することになるなんて………本当は初期メンバーから変わることなく、10周年を迎えたいとかって考えていたけども。


それは淡い期待だったんだなって思った。メジャーデビューしてからの脱退からの加入っていうことになると、ここまで知名度が高まっている状態でやると色々と面倒臭いことになる。


マリアのポテンシャルがいくら高くても、加入したばかりのタイミングでは風当たりも強くなる。そこはちゃんと私がフォローしなきゃね。



(マリアをSTAY.㎡に加入させる前に、インディーズ扱いでソロのオリジナル曲を歌わせてYouTubeに上げてみるか。そこでの伸び方を見て………それを判断材料の一つにするか)



やることが一気に増えちゃったな。


まっ、良い経験だと思うしかないね。悪いことと良いことが同時に起こったっていうだけって捉えよう。

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