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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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152件目【チナツ「神石井千柰都です!」サキ「舩渡川咲希です!」ユイ「土御門柚依です!」】

「謙遜じゃなくて事実ですから。社長が出すぎたことを言ったら私達で糾弾しますから」


「そういうことです」


「セクハラなんてした時には容赦なく社長の座を無くしてやりますよ。ワルキューレの筆頭株主は私なので」


「えっ?マジっすか?」


「はい。書類とかもあるので」


「えぇ……何から何までイレギュラーな事務所っすね」


「都市伝説通り越して、未知の領域に両足突っ込んでますよ、この事務所」


「タレントが圧倒的優位な立場にいる事務所なんて存在するわけない……というか、そんなことがあるのか?っていう疑問すらも湧いたことがないレベルなのに……」


「そのイレギュラーこそが、うちの取り柄なのだよ。明星組の3人。プライベートも休みもしっかりと充実させるように仕事は振る。インディーズだからではなく、メジャーデビューした際にも、そのスタンスだけは徹底しておく。恋愛だけは少し控えてにしてもらえればいいかなっていう気持ちくらいか」


「水月の件で仕事増えましたもんね」


「ホントだよ。恋愛でコイツが変な男に捕まんなきゃ大丈夫だったのに………お前が余計なことをするからだよ。良かったね?私が恋愛とか興味無いタイプで。可愛い女の子のケツばっか追い掛けるグループのセンターで!未來はどうかは知らないけど」


「良い相手が見つかれば私もガツガツ行きたいかなっていう。そういう時になったら女という武器を惜しみ無く使ってやるよ!」


「ちょっ、加減はしてくれよな?本当に水月の件で苦労したんだからな?うちが力を持っていなかったら週刊誌が出回って灯籠の活動に大きく影響しているところだったんだからな?」


「…………………………………………………………」


「水月ちゃーん、生きてっかー?」


「呆然自失になってるじゃん。水月ちゃんの元カレが結構なクズ男だっていうのは知っていたけどさ……そんなのに引っ掛かるなんて、アイドルとしては少し油断しすぎなんじゃない?事務所の強さに甘えてるっていうかさ」


「さ、咲希………そこまで言わなくても………」


「水月ちゃんよりも業界にいるんだから、普通ならどうなっていくかなんていうのは腐るほど見てきたよ。本当に水月ちゃんは運が良すぎたとしか言いようがないよ」


「藍華……助けて」


「いや、助けられねぇから。過去はどうやったって変えられねぇから」


「そんな恋愛に拘る必要があるのかな?」


「でも、水月の恋愛体質は中学の時から気掛かりだったから、変な男に1回捕まって懲りたんなら良いんじゃね?っていうのはある。本人以外からしたら、一件落着よ」


「えっ?私って恋愛しただけでこんなに言われるの?」


「立場が立場なんだから言われても仕方ねぇだろ。デビューする時にも男関係だけは気を付けろって言われてて、真っ先に「はい!わかりました!」っつった奴が(ことごと)く問題起こしてどうすんだよって」


「……………何も、言い返せませぬ」


「藍華、ちょっと落ち着こう。今日は遊びに来たわけじゃないんだから。アンタ達が本命なんだからね?すみません、面倒臭いガキ3人で」


「お気になさらず~。寧ろ、ジャンジャンやっちゃってくださいよ~?これ終わったら家に帰るだけなんで。良い暇潰しですよ~」


「お気遣いありがとうございます。ほらっ、3人とも。さっさと準備して。千柰都ちゃんも歌えそうなら用意して」


「わ、分かりました!」

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