表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
150/1612

148件目【アイカ「明星組と初顔合わせか」】

馬場に着いた私達は再び駅構内を走って改札を抜ける。都内に居る時間が無いと自然と人混みを避けるのだけは異様に上手くなる。


駅からスタジオまでは歩いて5分くらい。すぐ近くだ。出口さえ間違わなければすぐだ。千柰都が1人だけ逆の出口の方向に突っ走っていったから、ブレザーの襟首を掴んで無理矢理方向転換させた。


なんで勝手に逆方向行くんだよ。走るのは良いんだけど、ちゃんと周りを見ながら走ってほしい。



駅構内から外へ出て走ること5分。指定の場所へと辿り着きました。千柰都と私は息は上がっていなかったけど、水月と未來は息を切らして手を膝について肩で息をしていた。


スタジオの入り口ではIQOSを片手に由利ちゃんが待っていた。私達に気が付くと、溜め息を付きながら向こうから歩いてきた。



「お疲れ様。そんなに急がなくてもいいのに。先に来た2人が早すぎただけだから。準備は終っていたから、先に社長と一緒に中に入ってレコーディングしているよ。私もチョロッと聞いたけど、吹奏楽やっているだけあって発声の基礎は出来てるね。声量も伸びも素人とは思えないね。あっ、一応は子役上がりだったか」


「一応って言わないであげた方がいいんじゃないんですかね?」


「本人達に聞かれていないから大丈夫でしょ。にしても、あれだけ基礎力があって、表現力とかも申し分無い。ビジュアルも良い方なのに、なんで今まで他の連中の影に埋もれていたのかが分からない。初動なら普通に藍華達よりも高いステータス持っているよ?」


「だから社長も引き抜いたんじゃない?」


「はぁ……はぁ……私達も……やるぞ……!」


「はぁ……うん……はぁ……はぁ……流石に急に走ったら息が………!」


「水月と未來は一旦息を整えてからね?これからレコーディングだっていうのにダッシュしてくる馬鹿が居るかよ。急いで来いとも言っていないのに、何で余計なことするのかな?」


「そんなに言わなくてもいいんじゃない?2人だって頑張りたくて急いだんだし」


「てか、逆に何で藍華と千柰都ちゃんは息が上がってないの?駅からここって結構あるよね?1キロは無いにしても、そこを突っ走ってきたのに、一つも息が上がってないじゃん。藍華はスタミナ化物っていうのはしってるけど……まさか、千柰都ちゃんまでとは思わなかったな……」


「スタミナには自信があるので!あっ、お久し振りです!今日は宜しくお願いいたします!」


「……………藍華と似てるね。やっぱ、藍華の相方にはピッタリな人を社長は見つけたね」


「そ、そんなに似てますかね……?私と藍華?」


「オーディションの時も社長と2人で「藍華みたいだな」っていうのは話していたから。本当に私達の理想な人物がオーディションに来てくれて良かったって感じかな?」


「ありがとうございます!」


「ホント、相変わらず角の立つ物の言い方しか出来ないんすね」


「由利姉ちゃんって前からこうだったもんね。中学の時とか何回ブッ殺してやろうって思ったことか」


「はいはい。ここで話しているのも目立つから中に入って」


「ちぇー、話変えやがってー」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ