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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
114/1612

112件目【チナツ「かーめーはーめー波ァァァァァ!!!!」チュドーーーン!!!!】

「鵺島ちゃんと神石井(かみいしい)さん。挨拶するから。ちょっと立ってもらっていいかな?」


「うぃーす」


「はーい!」


「じゃあ、今日は鵺島ちゃんに号令掛けてもらおうかな?」


「お願いいたしまーす」


「もっとやる気を出してほしいなぁ……僕までちょっとメンタルやられちゃうから」


「気を付けまーす」


「……………皆、座っていいよ」


「相変わらず学校の時は本当にダルそうだね。アイドル活動の時はキラキラのアイドルスマイル全開で楽しそうなのに」


「まぁ、そりゃ仕事だからね」


「一気に現実を見せられた気分。嘘でも楽しい!ってほしかったな~」


「お前、マジで男に絡まれたら無条件で私に言えよな?どんなに真面目そうな男でも私に話を通してほしい」


「えっ?なに?藍華って私のお母さんにいつなったの?」


「そゆことじゃねぇよ。純粋に変な男に絡まれたら心配だから言ってんだよ」


「藍華ってそっちだったの?」


「そっちってどっちだよ?」


「女の子が好きな女の子」


「…………違うわ。多分」


「そこは自信無いんだね」


「それは置いといて。千柰都は私に無断で男とつるんだりしちゃ駄目だ」


「うーん……私だって彼氏くらいは多分欲しくなるよ~?」


「駄目。私が見定めた男じゃなきゃ駄目だ」


「娘のことを気持ち悪くらいに大好きな父親みたいな台詞言わないでよ。うちの父親ですら、そこまで言わないよ。寧ろ、前々から向こうから距離取られているし」


「まぁ、思春期の自分の娘とか男からすれば異様なもの過ぎて近寄りがたいっていうのは結構あるみたいよ。しかも、思春期の娘が父親を嫌うっていうイメージが定着しすぎたのと、強ち間違いでもないっていうことから、思春期の娘から距離を自分から取る父親は増えてるってさ」


「子供心分かってないよね~」


「そしたら、お前は父親の気持ちを分かってないって言い返されるけどね。そういう複雑な気持ちを持ちながら距離取ってるんだとしたら、家族とは言えども、他人の気持ちを汲み取る人間が多かったら、日本人の質は下がってなかったよね」


「あぁ~、そっか。そういうことになるのか。いっけねぇいっけねぇ~」


「私の話だけを聞いて鵜呑みにされても困るんだけどね。あくまで私の価値観によるもの、私の主観的な意見っていうことには変わりはない。どんだけ客観的に見ようとしても、やっぱり案外……自分のことを第三者目線で見るってのは難しいよ」


「そこまで考えてる人の言うことなら鵜呑みにしちゃってもいいのかなって思うけど。まぁ、それこそ難しいところってヤツなのかもね~」


「………………なんか、千柰都って頭良いのか悪いのか分からん生き物だな」


「自分では自分のことはスッゴい頭悪いと思ってるよ」


「千柰都で頭悪かったら、この学校の教師陣全員が頭悪くて救いようのない奴等になっちゃうけど………」


「鵺島ちゃん………それは流石に言っちゃ駄目だよ?」



おっと、いけねぇ。先生に聞かれちまったぜ。


うちらの美術の先生は大人しそうで特に怒ったりしないように見せ掛けて、裏の顔が結構とんでもないことなのは生徒の過半数が知っている。


生徒に裏の顔を知られてないって思っていること自体が馬鹿なんだよね。

裏で生徒の悪口をまとめたノート……生徒デスノート(未來が命名)を作ってストレス発散を知っていることは学校内では有名だよ。

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