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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
"SIX IMPOSTORS" AND "WHITE LIGHTNING"
1093/1612

1079件目【クイナ「遥華ちゃん、大物になる予感しかしない……!」】

「絶対に売れるから!そんなに不安にならなくても大丈夫だよ!水月みたいのでも売れてるんだから。あんなボイパしか取り柄無いようなボーイッシュの女でも売れっ子アイドルとして金稼げているんだから」


「それは水月さんが可哀想なんじゃ?別に推しでも何でもないから、水月さんの評価はどうでもいいと言えばどうでもいい」


「ちょっと!聞こえてるんですけどー?」


「なんだよ、楽器」


「呼び名が直球過ぎるんだよ」


「ブンツカ」


「それは最早擬音じゃん」


「こんなんでも売れるんだよ?」


「こんなんて言うなよ。気にしてるんだから」


「そうだね。自信になった」


「遥華ちゃんまで酷い!なんでそんなことをいうんだよ!」


「そんなに怒らないでくださいよー」


「パワハラだ、パワハラ」


「ちょっ………!これくらいでパワハラ扱いは心外なんだけど!?」


「こんなに可愛い天使みたいな子をいじめるなんて………鵺島家の誇りに懸けても、絶対に水月の事は許さない!絶対に遥華の事は鵺島の名に懸けて守り抜くと誓う!」


「見た目がタイプなだけだろうが」


「うん」


「素直!」


[サスガハアイカサン!ワタシノタメニタタカッテクレルンデスネ!アー!スバラシキハクバノオウジサマガワタシノモトニアラワレテクダサイマシタ………!ワタシノダレニモシラレナイ………ウスギタナイシンデレラカラ、キレイナオヒメサマヘ……]


「ふふっ」


「唐突過ぎるわ」


「ヘリウムガス、いつの間に吸ってたんだよ」


[ワタシコソガ!シンデレラガール!]


「ちょっと遥華。黙ってて貰ってもいいかな?」


[ピエンコエテパオン]


「駄目だ、笑っちゃうわ」


「藍姉ちゃん、元からツボが浅いのに、こんなのをずっとやられていたら笑っちゃうよね」


「私も笑いすぎて腹筋痛いもん」


「ずっと笑っていたもんな」


「そうそう。腹筋の辺りがヒリヒリしてるんだよ。ライブとか……カラオケで歌いすぎた後みたいになってる」


「あー、なんか分かりやすい例え」


「歌手とかじゃなくても、ボイトレやってる受けている人には共感できることかもしれないね。声楽家の人とかも共感できるかも」


「腹から声出せているっていう証拠だけど………喉やられる前に全身疲れるから。フリータイムの最後の方はソファで寝転がりながら歌ってる。ヒトカラ行く時は」


「ヒトカラじゃなくても疲れてきたら寝転がって歌ってるもんね」


「寝転がりながら、やる気なさそうに歌うチャンカパーナね」


「粉雪とか………KAT-TUNもそうだね」


「明らかにやる気ないのにちゃんと歌ってるっていうね。しかも、ちゃんとライブと変わらない調子で歌ってるから」


「ちゃんと上手いんだよな、無駄に」


「一応はプロですから。これでご飯食べている身ですから。私の食費は歌によって還元されているのもあるので」


「アイドルはそういう仕事だからな」


「歌よりも作詞とか執筆の方で金貰ってるから、歌無くても平気そうな気がする」


「分かってないなー。こういうのはお金じゃないんだよ。気持ちなんだよ、気持ち」


「言ってることは真っ当なのに、喋り方が頭悪そうだからな。なんか説得力に欠ける」


「じみに傷付くんですが」

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