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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
"SIX IMPOSTORS" AND "WHITE LIGHTNING"
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1060件目【ハルカ「鼻水、止まらん」】

「ズーッ!ズーッ!ズズズ………!やべっ、鼻水止まらなくなってきた………」


「遥華も何かアレルギー持ってるの?」


「花粉、だけだった気がする」


「私も花粉がキチィんだわ。春と夏が年によって入れ替わるから大変なんだよ………」


「私は………春夏秋冬アウトかも。基本的に年中無休で花粉症」


「冬って、花粉飛ばなくね?」


「冬でも枯れない草とか花ってあるじゃん?あれの花粉が駄目っぽいんだよ………」


「あー、そういうね。四季折々で花粉症をお楽しみ中って訳か」


「でも、冬と秋はある程度楽だけどね。春とか夏に比べて咲いている花の量が少なくなってるから」


「一番しんどいのは?」


「は、春……かな?」


「私は今年は夏がキツい」


「イネなのかな?イネ花粉?それか、雑草の花粉?」


「どれか分かんねぇんだよな」


「西東京とかで田んぼの近くを夏場通ると終わる」


「私もや」


「じゃあ、イネだね。夏場にイネの花が咲くから」


「本当に花粉症だけはどうにもならないからな………治るもんじゃないし。死ぬわけじゃないけど、クシャミと鼻水が止まらなくなるから、仕事とかも集中力キレたりする。特にライティング関連の仕事の時は本当にイライラする」


「バク宙してる途中にクシャミ出て着地ミスって死にかけたことある」


「それはヤバいな」


「首から落ちたけど、手で何とか受け身取ったからちょっと痛かったかな~?ってくらい。その後にも何回かあるけど、背中から落ちるようにしてる」


「止めるっていう選択肢は無かったんだね」


「体操の練習だからね。誰よりも上を目指すなら、クシャミとか鼻水に負けてなんかは要られない!」


「死にかけるよりはマシだと思うけど?」


「死にかけてなんぼでしょ。そういうのは」


「体操とアクロバットに関しては余計な誤解を招くことになるから、そういう発言は控えていただけると助かりますな~」


「死にかけてるのに、何のトラウマも抱えること無く同じことを繰り返しちゃうのは頭悪すぎるってばよ」


「IQ高いと、本当に一般人とは明らかに思考回路が根本的に違うんだなってなるわ。だから天才って言われるんだろうけど………死にかけてるのに、自分の体を守るために何か良い対策とかを考えるもんじゃないのかなって思ったら、そういう事を考えないで気合で乗り切るのが本当の天才ってヤツか」


「それは私だけだから。安心して。なんでトラウマにならなかったんだ?ってよく言われるから。自分でも分からないから」


「生まれつき変にメンタルが強いっていうのは羨ましいわ」


「その生まれつきのメンタルの強さがあるから、藍姉ちゃんのストーカーを続けられるんだなって。同じ事務所に入って、こうやって顔を突き合わせて飯を食えるような間柄になれるんだなって思うしかないわ」


「同じ事務所に入れることになったのは偶々だよ。私だって今回のレースはノリで参加したようなもんだし。藍華さんに声を掛けられたっていうよりも、藤華とちゃんと勝負できるっていうのが嬉しいっていうのが先行した」


「私も楽しみだったけど、あまりにも惨敗し過ぎて………もう、遥華とは一緒に走りたくなくなった」


「そう思う人が多すぎたから、私も大会出させてもらえなくなったんだと思う」

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