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◈華鳥風月◈【アイドル詐欺師、往来の隨の百騎夜鳥】  作者: 結城斎太郎
第1章◀❮⦅ STAY M²AGICALLY GIRLS ⦆❯▶
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1014件目【ユイ「天才は、常に凡人のその先を進む」】

「向かうの事務所も女同士だから、スキャンダルっていうことにもならないし。これから売り出したいっていう人間が、既に売れているアイドルグループのセンター……しかも、前々からドラマで活躍している人間から直々に飯の誘いともなれば、事務所からも「是非!お願いいたします!」ってなるだろうな。役得っていうヤツなのかね?」


「向こうのマネージャーさんからも言われたよ。「うちのを宜しくお願いいたします。粗相が無いように作法は学ばせております」っていうのを言われたから。そんなに気にしなくてもいいですよーって言った」


「藍姉ちゃん、地味に権力者ポジションに居るのが信じられない」


「そんなに頭を下げられるような存在じゃないんだけどな?私って」


「ホントだよ。美人だったら、とりあえず唾付けておく置くような変態クソアマなのに」


「藤華も言葉を選びなさい。店内なんだから」


「いや、マジでウザいんだけど……本当に………私もチーズハンバーグ頼むわ」


「文句言いながらも、文句言ってる当人と同じものを食べようとするあたりだよね」


「不思議な生き物だよな。そういうところも好きだよ、藤華」


「そうやって誰にでも言ってるんでしょ?その、例の女優さんにもさ」


「うん」


「はぁ?はぁ………いや、マジでそれは本当にどうなの?私の気持ちって考えたことあるの?ねぇ?そこら辺ってどう考えを持ち合わせているんでしょうか?ねぇ?」


「そんなに問い詰めなくてもいいじゃん」


「あっ、ドリンクバーも頼も」


「3人分宜しくねぇ~」


「私はお前のパシりじゃねぇんだよ」


「別にパシってるつもりも無いんだけどさ……まぁ、なんでもいいや」


「良くないから。本当に………」


「お待たせしました~。山盛りポテト2つになります。ドリンクバーの方はご自由にお取りくださいませ~。では、失礼いたします~」


「………………あっ、普通に美人じゃん」


「だろ?何回も言ってるじゃん」


「そんなに女の顔をジロジロ見る趣味無いから。藍姉ちゃんじゃあるまいし」


「私が変態みたいに言わないでよ。あっ、変態か。かはははは~」


「意外と声のボリュームとかも考えて喋ってるから、案外周りは見えてる感じなのが余計にムカつくんだよなぁ………なんでこんなにも、藍姉ちゃんって私のことをイライラさせるのが得意なんだろうか?」


「私が藤華のことをイライラさせるのが得意なんじゃなくて、藤華が私のことでいちいち目くじらを立て過ぎなんだよ。目の敵にし過ぎなんだよ。私のことなんて気にしなくて良いんだから。仕事上の付き合いとして、シンメとして相方として、それとなく付き合っていけば良いんだよ。藤華がどう思っていようが、私は藤華のことは仕事上だけじゃなくて、ちゃんと家族………年子の妹として触れ合っていきたいって思ってるけど。藤華に嫌われようが何しようが、そのスタンスを変えるつもりは更々ないから」


「なっ………な、なななな、ななな」


「藤華、落ち着くんだ。藍華のいつもの口説き文句じゃないか」

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