夏祭りチェクメイト
「追い詰めたよ」
ドン! ドン! と音が響く中、眩い光に照らされる同級生を見た。
両手を上げて降参の意志を示す。完全にやられた。
「……まさか俺とグループを剥がされるとは」
「ふふっ。皆には手伝ってもらったからね。今度お礼を上げないと。でもいいシチュエーションだと思わない? 」
「お前がおもちゃの銃をこっちに向けていないとそうと思うんだが。なんでそんなものをこっちに向けてるんだ? 」
「この方が追い詰めたって感じがするじゃない? 」
確かに、と思いつつも苦笑いし浴衣姿の同級生を見る。
三か月前、彼女に告白されて猶予が与えられた。
どうするべきか悩んでいる途中、他の女子からも告白を受けた。
「このタイミングで」と混乱したが、どうも女子の間で話し合いがあったらしく、俺に決めてもらおうということだったみたいで。
血の涙を流しながら男友達 (彼女有り)がそのことを教えてくれてたのだが、「きちんと決めてやれよ」と釘を刺された。
そこから二人からのアピールを受け、回避しつつ、今日にいたるのだが最終日。
俺から答えを言おうとしたのだがまさかの包囲網。
いい雰囲気を出そうとしてタイミングを計っていたのが仇になった。
脳筋な幼馴染の彼女が頭脳戦に出るとは。
だが、まぁ。俺の答えは変わらないが。
「じゃ、答えを聞かせてもらおうか」
銃を上下させて答えを促す。
矛先が少し震えているがお構いなしだ。
「逆チェックメイトだ。俺もお前が好きだよ。美月」
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