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28:公認
『日本政府公認相談所』
申請が通り、改めて作り直した看板を見る。素晴らしい出来じゃないか。
「ヤマトさん、この看板だとまるで政府の職員がやっているように見えますよ」
「それが狙いですから」
「え――」
別に嘘は書いていない。世の中の出来事を相談でき、解決するための組織として政府に申請を出した。慈善事業なので申請はあっさりと通ったので改めて看板を作り直した。
少し『日本政府』の文字が大きいが、まあ怒られない範囲だろう。
使った手法は、まるで公式のような名前にすることによって安心感を与え敷居を低くする戦法だ。日本ってついてると安心感があるだろう。
「ヤマトさん、これうちのボクシングジムの名前がないんですけど……」
「ちゃんとありますよ、ほら端っこのほうに……」
「サイズ小さすぎません!?」