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27:看板

「看板ですか?」


 折角ボクシングジムという拠点を手に入れた。なので、そこを使って仲間を集める活動をしたい。そう思い、とにあえず外から見てもパッと見で分かるような看板を立てようと思う。


「うーん、でも看板なんて見るんですかね?」


「どういうことだ?」


「少なくとも僕は今まで看板をみてお店にいったことがないんです」


なに? どういうことだ。


「僕たちには拡張現実がありましたので、目的地まではナビを使えばいいんです。なので今まで看板を見ることはほとんど無く……」


 つまり彼はこう言っているのだ。高度に発展した文明に置いて看板の宣伝効果はないのだと。だが今は、その高度な文明は崩壊している。つまり看板に効果はあるのだと、逆に確信が持てた。


「なるほど……しかし看板を立てるとなるとどういった看板にするべきでしょうか」


「そうですね……」


 そこが一番難しい。『仲間募集!』とか『未経験歓迎!』とか書いてもいいのだが、このご時世にそれで人が集まるとは思えない。そういえば噂の西東組は、どうやって人材を確保しているのか。疑問に思い質問をする。


「ああ、彼らは政府から認められた慈善事業主なんですよ」


「――どういうことですか?」


「社会のため、民衆のため。そういった施策というのは通りやすくなっています。ですが本来ですと、ああいったアコギな仕事というのは政府に上がった時点で却下されることが多いのですが、今政府はまともに機能していないため、ああいう申請で本来通過しないといけない審査を簡単にパスすることができています」


「なるほど……」


 つまり今なら、ちょっと裏がある申請でもルールが緩くて通るのか……


「なら私たちも、政府に申請しましょうか」

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