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25:丁重にな

「進出が遅れている?」


「は、はい。どうも邪魔する組織があるらしく、そちらの方面への進出が遅れているようで……」


「……」


 市民の安全を守る代わりに経験値を独占する、聞こえはあまりよくないが、やっているのことは自警団のような存在である。一部では本当にありがたがられ、未だ機能を回復していない政府より頼りになるという声もある。


「気づいたやつがいるのか……?」


「え? なんて言いました?」


 ボソリと言った独り言が聞こえず聞き返す下っ端。下っ端にはこの組織の仕組みを教える必要はない。


「ちっ、まあいい。その邪魔するやつらを調べてこい。なるべく丁重にな」


「は、はい。わかりやした。丁重に調べておきやす!」

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