解説
というわけで解説です。
最初は書くつもりなかったのですが。
結構多くの方から『解説欲しい』と要望がありましたので、一応書いておきますね~。
① たろうくんのうた
メインストーリーは分かり易いと思います、パチン※スなママのお子様車内放置な話ですね。
んで、隠しネタとしては、タイトルからも解る通り、『じろうちゃん』と『まま』の他に、語り手である『たろうくん』もいる、というものになります。
どこにいるかというと『じろうちゃん』に対して『ほっぺたぷにぷに やらかいな』 『むしたおにくの いいにおい』とか言っていることから、もちろん車内です。
最後に『だんだん暗くなる』のはたろうくんの視界になります。
元ネタは3歳と6歳の姉妹を車内に放置して居酒屋3件ハシゴした後浮気相手の男の家に泊まって昼過ぎまで眠っていたとか言う頭おかしいママの胸糞悪い例の事件です。
次々と明らかになっていくママの人でなしっぷりもヤバいですが、それ以上に悲しくなったのが、車内に残された『食べかけのパン』『飲みかけの水』の存在でした。
15時間放置されて、絶対お腹が空いていただろうお姉ちゃんが、動かなくなった妹が起きた時の為にとっておいたのかな、とか。
動かなくなったのは自分のせいかもしれないとか考えて、自分に罰を与えていたのではないだろうか、とか。
考えれば考えるほど、悲しくなってきます。
個人的には、今までの車内置き去り殺人の中でも群を抜いて気分が悪くなる事件でした。
② 胸をつかれた話
これもメインストーリーは分かり易いかと思われますが、丑の刻参りに遭遇した話、ですね。
後半にある『こんばんは』
→と言うことは、『2時』は2時でも午前2時(因みに本作の投稿時間も伏線 笑)
→だとしたら、丑三つ時に『ご神木の前で立つ巫女さんみたいな姿の女性』は……?
の流れは、そんなに難しくないかと思われます。
そして、ラストの読点で終了しているところに一つの隠しネタがあるのですが。
本作品は2文1組になっていて、1組となった2文は、読点以下は類似点が多々あるような仕組みになっております。
「なんか読点の位置がおかしくて読みにくいな」と思われた方は、正解です笑。
そして肝心のラストの読点以下ですが、そう言った仕組みに気が付けば大体内容が把握できるのではないでしょうか。
……まあ多分タイトルみたいな内容が入ると思われます。
たくさん伏線を張って回収するという、とってもNiOさんらしい作品になりました。
『昼下がりの散歩』のつもりで読んでいるのに、後半の『こんばんは』から読み解くことで一気に流れが反転するところがお気に入り。
③ 強烈な虚無
『何も考えなくてもすぐ分かる作品を1つくらい作っておくか』と思って作った作品です。笑
ヒントを読めばすぐ分かると思いますが、アル中が酒飲んでる話です。
やたら並べられているのは、アルコールの離脱症状ですね。
『訳もなく 零れる 涙』……不安・自律神経症状
『寂しさで 震える 指先』……振戦・痙攣発作
『人恋しさに 掻き毟る 体』……掻痒
『皮膚の下では 芋虫が 這い回っているのではないか』……幻覚
『慢性の嘔気を』……嘔気・嘔吐
『ストゼロ文学』は本当に大好き笑。
ただ、『背景の無い、ゼロの酒』とか言われておりますが、それには当たらないのではないかな、と個人的には考えております。
現在の孤独・ストレス・不安に満ち満ちた環境……日本社会のブラック文化と言う圧倒的なバックボーンを持っている、悪魔の飲み物だと思います。
ちなみにどうでも良い小ネタですが、本作の主人公は拙作の『ハイボール姉ちゃん』です。
家ではストロング派。笑
④ 新型コロナ狂騒曲
こちらは前作とは逆に『絶対に分からない作品も1つくらい作っておくか』と思って作った作品です。笑
読み方は2パターン。
A 何処かの国の部族で新型コロナが発生した場合、で読む
この場合は新型コロナについて理解が無く、謎の儀式で助かるだろうと変な判断をしてしまいます。
まあ、謎の儀式をすれば、部族全員に感染するので、確かに解決はするでしょうが……。
最初に出てくる『コロナ』は、生贄の少女の名前です。(絶対わからねえ 笑)
B 日本も含めた比較的医療が発達している国で新型コロナが発生した場合、で読む
この場合は新型コロナについての理解があるため、ちゃんとした対処法に辿り着けるはずなのです。
しかしそれでも結局、『宗教』や『陰謀論』、日本では『マスコミ』とかいう『祈祷師』に事実が歪められて、犯人捜しや村八分など、全然関係ない解決方法を提示することになっちゃいました、というものになります。
この場合は、最初の『コロナ』はちゃんと新型コロナ。
後半の『謎の奇病』は『祈祷師』達のデマになります。
と言うわけで。
『人間様は、科学が発達していようとしていまいと、結局おかしな祈祷師に踊らされてアホな選択をしちゃうよ』という作品でした。
わかる わけが ない。
⑤ ブルー・ムーンを 見てはいけない
発想の転換が必要な作品ですね。
正解は、「月のウサギが、人類の住む『地球』を見ている」というストーリーになります。
『ブルー・ムーンに住んでいる化け物が立てた旗(星条旗)』がモチロン最大のヒントになりますが。
もっと言うと、『月』『ピョンピョン 飛び跳ねた』『モチ』この辺からも発想できるかと思われます。
真ん丸な地球を見ながら、星条旗にもたれかかって、モチをモグモグしているウサギさん。
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
⑥ 蒲公英
読みは『タンポポ』です。
綿毛として飛んできたタンポポの種が、アスファルトをぶち破って出てきて、最後に自身も綿毛を飛ばしてその命を完結させる、という生き様を読んだ作品になります。
よく『雑草は、踏まれても蹴られてもへこたれず、アスファルトすら割って出てくるのだ』とか『雑草魂を見習おう』とか言われますが。
まず『雑草』って草は存在しませんし。
しかもこの場合、『雑草』の主敵は『人間』なのを、皆さま忘れている気がします。
なんというか、ゴミの様に人間を殺しまくるエルフ族が「人族は駆除しても駆除してもウジ虫の様に生まれてくるなあ、こう言う生き汚い点はエルフ族も見習わないとな」みたいに、圧倒的高みから言っているような言葉であるのでムカムカします(タンポポ目線)
まあどうせ人間族の繁栄なんてあと数百年も続かないでしょうし。
その後は植物さん達が地上の支配権を取って頂いて、どうぞ。
⑦ 乖離
普通に読むと、『自室にいた頭のオカシイ老婆から逃げ切った』という話なのですが。
一番最初の『いつの間にか、近所の帰り道にいた』を、最初の※の文章の位置へ移動させて。
その※にあった文章を、次の※の文章の位置へと移動させて……と言う事を繰り返していくと。
なんか男が突然トチ狂ってホームに飛び込む話になります笑
頑張って書いたチャレンジ作品ですが。
別の作品である『カウントダウン』とかでもそうですが、こう言う『仕掛け系文章』って、どうしても文章がおかしくなってしまうのですよね……う~ん、難しゐ。
というわけで、なんか解説が一番長くなりましたが笑、楽しんで頂けましたでしょうか。
それでは、これにて『NiOさんの、呪われた詩集』は。
いったん、お開き。
くう疲これ完ファサ。
さて。
特に後半は、あんまり詩じゃないものも混じっておりましたが笑、いかがでしたでしょうか。
詩と言えば、西條八十先生の『トミノの地獄』とか、北原白秋先生の『金魚』とか、ルイス・キャロル先生の『ジャバウォックの詩』とかが好きです!(分かり易い趣味)
まあ、それは置いておきまして。
他にも作品、書いておりますので、宜しければ是非~
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