2/8
胸をつかれた話
時計の針が2時を、回ったので。
僕も散歩がてら町内を、周る。
空は曇天で太陽なんて、もちろん見えないから。
僕の人生の先行きだって、とうぜん見えない。
近所の神社に、立ち寄って見ると。
巫女さんと思われる女性がご神木の傍に、立って寄っているのを見かけた。
僕が運命を、感じたためか。
彼女も僕に、勘付いた。
僕の鼓動が、高鳴って。
彼女も下駄の音を、高く鳴らす。
僕は、引き攣った笑顔で
「こんばんは」
彼女は、満面の笑顔で
「 見 た な 」
彼女の、笑顔に僕は胸を衝かれる。
彼女は、
ヒント……「こんばんは」ということは、夜?