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なでなで

「よし、これで5体討伐か...。」


「お疲れ様でした、ジャレオ様!」


「おう!エリザリアもお疲れっ!」


俺は5体目のゴールデンプルリンのドロップアイテムを拾った。


「無事依頼も達成したし、帰るかエリザリア。」


「そうですね!そうしましょう!」


俺達はロージアン王国行きの馬車を手配した。




「そう言えば聞きそびれたが、どんぐらいお金があれば家を立て直せるんだ?」


馬車で移動中、俺はエリザリアに訊いた。


「えっと...50000ゴールドほどあれば立て直せると思います。」


「50000ゴールドか...」


俺は所持金を確認した。


「ゴールデンプルリンが持っていたゴールドの合計は38000ゴールド...報酬金が20000ゴールド、おまけにゴールデンプルリンのレアドロップ『金塊』も3個手に入ったから十分足りるな。」


「わぁ...こんなにもゴールドが手に入ってしまうなんて...。」


「まあ今回はたまたま運が良くて依頼を受けれたって感じだな...。Cランクの冒険者パーティーに先を越されてもおかしくはなかったからな。」


馬車はロージアン王国の関所を通過した。


「そろそろ着くな...。荷物をまとめて置くか。」

数分後馬車はロージアン王国に中央広場に着いた。




「報酬金の20000ゴールドと、所持金の30000ゴールドで50000ゴールドっと...はい、エリザリア。」


俺はエリザリアに50000ゴールド渡した。


「本当にいいのですか...?その...実際に頂けるとなると何だか申し訳なくて...。私も同行しましたが、すべてジャレオ様のお手柄ですし、私のやったことと言えばただジャレオ様のかすり傷を『ヒール』で治しただけなので...。」


「なーーーに言ってんだ〜!エリザリア!それだけ貢献してくれたらそれで十分だよ。」


俺は話を続けた。


「それにエリザリアが両親の笑顔がいち早く見たかったように、俺もエリザリアの笑顔がいち早く見たかったんだ...。君の笑顔が...何よりも価値のある報酬だよ...。」


って痛すぎるーーー!!!やっちまったーー!!つい勢い余ってカッコつけすぎてしまったーーー!!


流石に優しいエリザリアもこれにはドン引きするんじゃないのか...?


「あぁ...ジャレオ様...///」


エリザリアは恍惚とした表情を浮かべ、俺の方へ体を委ねた。


「あれ?ドン引きされない?何故だ...?」


考えても分からないし、体を委ねたエリザリアがめちゃめちゃ可愛かったので、とりあえず頭を撫でた。


条件反射って奴だな、熱いものを触った時に思わず手を離すように、可愛い女の子が自分の体に寄りかかって来た時に思わず頭を撫で撫でしてしまう。全く同じ事だな、うん。


エリザリアの頭を撫で撫でし終わった後、まだまだ撫で撫でしまくりたかったので、もう一度撫で撫でした。これも条件反射だな。エリザリアは安らいだ表情をしていた。


2回目の撫で撫でをし終わった後、今度はずっとエリザリアを抱擁していたかったので、本来の抱擁より長時間、抱擁しようと思ったが、流石に周囲の視線が俺たちに集まっているのを感じたので、エリザリアから離れることにした。ここ冒険者ギルドだしなぁ...。


「エリザリア...そろそろいいか...?俺達...すげー見られてるから...悪いな...。」


「えっ...?あっ!ごめんなさい!ジャレオ様!私ったらつい...。」


エリザリアは俺から少し離れ、周囲の視線に気づいたせいなのか、顔を真っ赤にしていた。耳まで赤かった。


「いや、いいんだ...。話が逸れまくったな...はい、50000ゴールド。」


「あっ...ありがとうございます...!ああ...この御恩をどうお返ししたらいいのでしょう...。」


「そんな重たく考えなくてもいいよ。気楽に貰ってくれ。」


俺は時計を見た。


「あー結構時間かかったな...。もうこんな時間か...。そろそろ泊まる宿を探すとするか...。」


「ジャレオ様、その...もしよろしければ、私もご一緒させて頂けないでしょうか?」


「あれ?いいの?別にいいよって言うか、寧ろ大歓迎なんだけど、出会ったばかりのまだまだ親しくない男と一緒の部屋で寝るなんて嫌じゃないの?」


「いえ!そんな...!その...もっとジャレオ様と一緒に居たいんです...!」


エリザリアはもじもじしながら応えた。


「そうなのか...、まあエリザリアが嫌じゃなきゃそれでいい...。じゃあ今夜は一緒の宿に泊まろうか。」


「はい!」


「ひゅーひゅー!!お二人熱いね。」


俺とエリザリアのやり取りを見て、ギャラリーは興奮が抑えられなくなっていた。


「おい、ボウズ!お熱いのはいいが、勢いあまって男としての配慮を忘れないようにしろよ!」


戦士風の男が酒を飲みながらそう言った。


「男としての配慮って...具体的には何ですか?」


俺は純粋にわからなかったので訊いた。


「具体的には...ってそりゃあ『ゴム』だろ『ゴム』!」


「ゴム?」


「そう!ゴム!一回だけなら大丈夫って言って、なm」


「あーもー恥ずかしいからやめてって...///」


戦士の男の隣に居た魔法使いの女性が男の口を塞いた。


「?」

結局よくわからなかった。まあとりあえず宿を探すとしよう。

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