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期待の新人

「うまい......美味いぞ!エリザリア!」


エリザリアの作ったカルボナーラは美味であった。


「うふふっ、ありがとうございます♪」


エリザリアは微笑んでいた。


「エリザリア、料理上手いな〜。何かやってたのか?」


俺は他の料理も食べながらそう訊いた。


「幼い頃、お母さんのお手伝いをしていました。手伝っていく内に自分でも作ってみたいな〜って思いまして、8歳頃から料理を始めました!」


エリザリアはそう答えた。


「なるほど.......エリザリアはいい子だなぁ........。」


俺はエリザリアをしみじみと褒めた。


「ありがとうございます!」


エリザリアは喜んでいた。


「エリザリアは食べなくていいのか?昼、何も食べていないんだろう?」


「言われてみればそうでした、それでは私も頂きます!」


エリザリアは裸エプロン姿のまま、椅子に座った。

俺はエリザリアと一緒に楽しく食事をした。




「ふぅ〜よく食べた。ご馳走さまでした。」


「ご馳走さまでしたぁ......私もお腹ぱんぱんです.......。」


俺達は食事を終えた。


「それでは私、着替えて来ますね!」


「ああ......。」


エリザリアは脱衣所に向かった。




「お待たせしました~。」


しばらくするといつものヒーラー姿のエリザリアが出てきた。


「よし、それじゃ今から冒険者ギルドに向かいたいと思う。情報収集を目的にしてな。それで時間が余ったらパウザーナ神殿に向かいたいと思う。俺もそろそろ転職する必要があるからな。」


「はい!」


「うん!しゃあ行こうか!」


「おー!」


エリザリアが拳を突き上げた。かわいい。


俺達はギルドに向かった。




「もしかしてジャレオ様とエリザリア様ですか?」


ギルドに着くと早速ギルドスタッフの女性に話し掛けられた。


「うん?そうだが。」


「ギルドマスターがお呼びです。是非お二人にお会いしたいとのことで......。」


「ギルマスが......?」


「はい、部屋をご案内します......。」


俺とエリザリアは女性スタッフに付いていった。


「何の御用でしょうか......。」


エリザリアが小声で俺に話し掛けた。


「何だろうな......。まるで見当がつかない。」


ギルドマスターが直々に会いたいなんて結構珍しいよなぁ......。




「着きました、こちらです。」


女性スタッフはギルドマスターの部屋の方向を示した。


「ドミニエル様、ジャレオ様とエリザリア様をお連れしました。」


「おお......そうかそうか! うむ、入っていいぞぉ。」


「失礼します......。」


女性スタッフはドアを開いた。


中に入ると、老年の男が木椅子に座っており、机に置かれた資料を、静かに読んでいた。


「ジャレオとエリザリアだな。」


老年の男は静かに口を開いた。


「はい、僕がジャレオで......。」


「エリザリアです.......。」


「うむ、よく来てくれた。」


老年の男は机の上の資料を軽く避け、その上で指を組んだ。


「私の名はドミニエル。知っての通りギルドマスターをやっている.......。先日の君達の活躍を聞いたよ。ゴールデンプルリンを難なく討伐したという話じゃないか......。ほっほっほっ...期待の新人と言う訳か。」


ドミニエルは続けた。


「そこで君たちの実力を見込んで、ある依頼を受けてもらいたくてね。」


「依頼...ですか。」


「うむ、ちょっとした大型の魔物を討伐してもらいたい。ああ、心配は要らない。君達と同じく新人でありながら非常に優秀な冒険者を一人付ける予定だ。」


「その、大型の魔物とは......?」


「『オールダートレント』と言う名の樹木の魔物だ。見た目は大木で、動きはあまり速く無いのだか、周りの草花を成長を急速な早めるという不思議な力を持つ為、少々手こずっていてな。腕利きの冒険者が必要になったと言うことだ。」


「なるほど......。」


「討伐決行はいつになります?」

俺は尋ねた。


「困った事に、オールダートレントは初めは森の奥の方に住んでいたのじゃが、年々、我々の生活居住地に近づいて来てしまってのぉ......。今日も山林に住む村人の被害報告がきた。出来れば君達には明日にでも出発してもらいたい。」


「なるほど......分かりました。明日にも向かいましょう。大丈夫だよな?エリザリア。」


「はい!ジャレオ様!」


「おお!そうか。それは有り難い......。では君達とパーティーを組むことになる「エレノア」にも伝えておこう.......。また明日ギルドに来てくれ。」


「わかりました。」


俺達はギルドマスターの部屋を後にした。




「大型魔物討伐ですか......、私、初めてなので凄くドキドキします......。」


エリザリアは自分の胸に手を当てていた。


「大丈夫、相手が攻撃する前に俺が最高火力のアレグレンズナイフで討伐するから、心配要らないぜ。」


俺はエリザリアの肩を抱き寄せた。


「頼もしいです、ジャレオ様......。」


エリザリアは身を委ねた。


「それじゃあ、今日は明日に備えて早めに寝ようか。」


「はい......!」


俺達は宿屋へ向かった。

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